小柳ルミ子は、なぜ妻子ある男性に恋するのか?②

これが暴かれた不倫の恋の真相だ。

 

続き。

 

週刊平凡 1980年5月29日。

 

 

松崎さんは仕事仲間では誠実な人柄で知られている。

 

この恋があたえたリアクションはあまりに深刻である。とりわけ松崎さんの家庭に対しては、はかりしれない破壊力をふるうことになった。

ルミ子と恋するようになって、(中略)帰ってこない夫にたまりかねた美智恵さんは、歩いて10分ばかりのところにある実家に帰ってしまったのだ。

 

松崎さんとルミ子は本当に結婚するのだろうか?いずれ松崎さんの離婚は成立するだろう。(中略)しかし、ことふたりの結婚となると疑問視する人たちが、こうも多いのはどういうわけだろう。小柳ルミ子の所属する『渡辺プロ』のあるマネージャーは吐き捨てるように、こういった。

「ルミ子の結婚?まずありえませんね。彼女は仕事をしたいといっているし、最近はプロダクションを支える重要なタレントという自覚も出てきた。仕事を捨て、松崎さんのもとへ走るなんて考えられないじゃないですか」

 

5月16日の午後2時過ぎ、ルミ子はTBSテレビのAスタジオに入っていた。

 

ー 松崎さんとは結婚しますか?

 

「いずれ、お話できるようになったら、すべてお話します」

 

ー いずれというのは?

 

「いろいろと落ち着いてからということです」

 

ー 離婚が成立したらということですか?

 

「私がいま、いろんなことをしゃべると、向こうのかたに迷惑をかけることになりますから・・・・」

 

ルミ子に会った直後、今度は港区板倉にある録音スタジオ『サウンド・シティ』で松崎さんに会った。

 

ー ルミ子さんとの件ですが・・・・

と切り出すと、たちまち松崎さんの顔色が変わった。

 

「まだ仕事がありますので・・・・。それにいまは何もお話できるような状況でもありませんし」

 

いま『渡辺プロ』はルミ子の恋に揺れに揺れている。商品であるタレントに手をつけるぐらい、芸能界にあって大きなタブーはない。

 

質量ともに日本一の芸能プロを自認する『渡辺プロ』には、タレント同士の恋愛沙汰はこれまでにも数多くあっても、タレントとスタッフの恋というスキャンダルはいちどもなかった。首脳陣が苦悩するわけである。本来なら、文句なく責任をとらされているところだ。退社さえ十分に考えられる。松崎さんがそれを免れているのは、これまでの実績による。

 

いわば『渡辺音楽出版』のエース・ディレクターである。会社もおいそれと思い切った処分ができないのだ。

そんなわけで、諸岡義明宣伝プロモーション部長の説明も、いまひとつはっきりしない。

「とりあえず、もう少し時間をおいて、じっくり当事者の話を聞かないことには・・・・」

 

一説によれば、松崎さんはすでに親しい友人に退社の意向をもらしているとも伝えられる。妻子を捨て、仕事を捨て、その先に何が待っているかはだれにもわからない。だがふたりにとってこの恋があまりに危険すぎる賭けであるということだけははっきりしているようだ。

 

商品に手をつけてスキャンダルに発展させてしまった社員について、仕事ができる男なので処分ができない。そうなっているが、1980年当時の渡辺プロは、優秀なスタッフが次から次へと辞めていき、制作部長の松下治夫までもが4月30日付けで退社してしまって、ルミ子の不倫の恋どころではなかったようです。松崎さんが辞めてしまっては困る状況であったし、処分しようにも処分する側の松下がいなくなってしまっては手の下しようもない。

 

『渡辺プロ』に全盛期の力があったのなら、マスコミに睨みをきかして利害関係を調整していた松下制作部長が健在であったならば、『週刊平凡』が、今回の〝不倫の恋〟はまだしも、ルミ子の男性遍歴まで詳細に(身近な人がペラペラしゃべったに違いない。職場恋愛を繰り返しているとこうなってしまうのである)記事にしてしまうようなことはなかったと思いますね。

 

松崎さんはすでに親しい友人に退社の意向をもらしているとも伝えられる。

 

熱烈な社内恋愛の末に結ばれた妻と子を捨て、これだけの騒ぎになってしまっては、処分はされなくても(何らかの処分はあったのかもしれない)、会社にいられなくなってしまったものと思われますが、松崎さんがこの騒動で退社をすることはなかったようです。wikiによると、

 

松崎 澄夫(まつざき すみお、1948年3月20日)

1988年、キャンディーズの元マネージャで、渡辺プロの1期上の大里洋吉に誘われ、アミューズ入社。アミューズ常務取締役(1991年)、専務取締役(1999年)を経て、2005年4月、山本久に代わり、代表取締役社長に就任。

 

1988年までは渡辺プロに在籍していたものと思われるが、とにかくその後の数年間は渡辺プロで仕事をしていたようである。

 

渡辺プロのあるマネージャー

「仕事を捨て、松崎さんのもとへ走るなんて考えられないじゃないですか」

 

あるマネージャーの口ぶりからすると、松崎さんは退社するものと思われていたようだが、ルミ子のほうも、会社を辞め仕事を捨てるくらいの覚悟がないと結婚などできそうもないという感じですね。

 

この不倫の恋については続きの記事があるので、それは数年前に掲載済みだが、それも修正していつか再投稿します。

 

おわり。