今日はなんて最悪な晴れ空だろう。
春の暖かい陽気とは裏腹に僕の心はまるで大型ハリケーンが過ぎ大地震が起き噴火までミックスされたような崩壊ぶりだ。
そう。その理由は昨日彼女と別れたからだ。
ただ別れただけとか大好きだったからとかじゃない。
二人にはお互い家庭があった。俗にいうW不倫だ。
響きと印象はまぁ最低最悪な感想を持つのが普通だろう。
そんな事はどうでもいい。
出会いは昨年の6月。
梅雨に入るくらいだった。
当時、僕は家電量販店で働いていた。けして給料は悪くないが満足感がある仕事ではなかった。
ある日、同じ店舗の仲のいい工藤というパートの主婦がこう言って来た。『最近、奥さんとうまくやってるの?』
僕はこう答えた。
『いや。無理。』
工藤はニヤニヤしながらこう言った。
『人妻でも紹介する?』
多分、今思えば冗談だったかもしれない。むしろ僕の方が断ってるはずだ•••
そう。筈だった。
僕は何故かお願いしていた。自分のしている事がやましい事など百も承知だった。
それよりも心の隙間を誰かで埋めたい気持ちでいっぱいだった。
翌日、工藤は紹介する人妻とやらを連れて来た。だか、何故か工藤以外の女性が2人いる。
どちらが紹介の人妻かわからないまま時が過ぎた。
結局相手が誰だかわからないのに工藤の紹介とやらは終了した。
実に下手な紹介だった。
その日の夜に工藤からメールが来た。
内容は『このアドレスにメールして!名前はちえみ。』以上。
省略し過ぎでわからない。
これが初めて僕とちえみの出会いだ。
