NHK記者の経費流用は計1000万円超に 新たにタクシー、ハイヤー代284万円を認定

2024/3/18 18:01

NHK放送センター=東京都渋谷区

NHK報道局の30代記者(懲戒免職)が経費を不正請求していた問題で、NHKは18日、すでに判明した飲食費など410件約789万円に加え、タクシー、ハイヤー代272件約284万円についても不正な経費請求と認定したと発表した。NHKは同日付で、元記者から計約1073万円の弁済を受けた。

また、別の記者2人についても、実際と異なる参加者を記載して申請するなど、1件1万5千円と8件約31万円の不正が確認。全額弁済させ、同日付で訓告処分とした。

元記者の不正請求は平成30年から昨年5月にかけて行われ、友人や同僚、単独など取材と無関係の飲食が最も多かった。タクシー、ハイヤー代は、それらの飲食店などへの交通費として使われたという。

不正請求は昨年7月に発覚。NHKは弁護士らで構成する第三者委員会を設置して経理データが残る平成29年4月までさかのぼって調査し、昨年11月にこの記者を懲戒免職処分にしていた。

NHKは「受信料という公金で運営されているNHKの職員として、不正な経費請求は、絶対に許されない行為であり、全額弁済させた。第三者委員会から答申を受けた調査報告書をもとに策定した再発防止策を徹底し、このような事態を二度と起こさないよう、真摯に取り組んでいく」とするコメントを発表した。

私的飲食34万円を経費請求 30代記者懲戒免職へ