モノトーンでレトロシックに仕上がりました。
夏のイメージは伝わりましたでしょうか。
(背景をすこし変えて撮影していますがどちらも同じ作品です)
本番に入る前に、何枚か板絵(平面)で彩色のテストをやっています。
特に「空と雲」の色調には少しずつ変化を加え全体の印象をチェックしました。
当初、夏を際立たせた方がクラフトとして面白いのではと考えていたのですが、本番で彩色してみて平面と彫り面では発色の具合が全く違うことに気が付きました。
板絵では板表面の光沢もあり色が明るめに出ます。
一方、彫り面では発色が抑えられ、濁色調のくすんだ感が出ます。(板の種類は異なります)
すこし戸惑ったのですが、奇をてらうより作品のクオリティを優先すべきと考えてレトロシックに落ち着きました。
嬉しい誤算というべきですね。
また、この「空と雲」に使った色材の白(濁色調)をモノトーンの景色の中に点在する山羊や女の子、働く人々のシャツの色にも置くことで単調な画面にリズムが出てきました。
因みに、原画はこれです。
カミーユ・ピサロ『ラ・トゥール=デュ=ジョングルールの小径とムシー氏の家、ルーヴシエンヌ』(1869年)
出典:wikimedia Commons(所蔵:オルセー美術館)
また、これらは自然由来のもので木と親和性があり、できるだけ環境に優しいものを考えています。
この「板彫り絵画」が長く幅広い世代に愛されることを期待するからです。
尊敬するピサロさんに喜んで頂ける作品創りができれば嬉しいです。
次回は、春がテーマです。
これも3年くらい前に、板絵で彩色テストをやっていますので、実験のレポートを見ながら再現していきます。
今回の夏と同様、新しい発見や嬉しい誤算に期待しつつ、創作の旅は続きます。


