抱きしめられて | カードキャプターさくらのファンになりました!

カードキャプターさくらのファンになりました!

カードキャプターさくら クリアカード編 の放送が始まって
我慢の連続な小狼の顔が切なくて
速攻でファンになっちゃいました!
仕事中も子育て中もしゃおさが気になってw
原作・アニメを交えてネタバレ&レビュー中です。

クリアカード編の2期期待してます!!

ひいおじいさんちから帰ってきて

小狼君とお空でお散歩した時

ぎゅって抱きしめられてすごくうれしかった。

 

でも、小狼君は悲しい顔をしてた。

 

 

ねぇ、小狼君

どうしたら心からの笑顔が見られるの?

 

私にできることがあったら教えて欲しい。

 

 

小狼君のためなら、私・・・

 

 

 

 

 

 

さくらは、スマホを眺めながらメッセージを考える。

「はううぅ・・・なんて送ろう?

明日ご飯どうですか?とか・・・

いきなり明日はご迷惑かなぁ?」

さくらは、メッセージを打っては消して打っては消してを繰り返す。

学校から帰宅して、家族の予定を確認した後すぐ

スマホを片手にベッドに座って、もう小一時間悩んでいた。

 

(それとも、小狼君のお家に・・・)

 

さくらは顔を真っ赤にして顔を手で覆って俯く。

抱きしめられてから

小狼のためにずっと悩んでいたのだ。

彼のためにできること・・・

もう一度・・・

 

(ヤダ・・・下心がみえみえだよ~

そんなこと言えない・・・///)

 

その時、音が鳴ってメッセージが着信する。

小狼からのメッセージだった。

 

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急で申し訳ないが

明日、時間あるか?

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「えっ?!」

先程からなかなか進まなかった

メッセージ相手からの誘いが来て

さくらは飛び跳ねるように喜んだ。

「明日はお父さんもお兄ちゃんも帰ってこないから

1日空いてます・・・っと、送信!」

すると、すぐ返信がある。

相手の方が焦っているようだった。

 

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ありがとう。

手伝ってほしいことがあるんだ。

さくらの家に行ってもいいか?

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「もちろん!っと♪

やったー!!小狼君が来てくれる~

でも、手伝ってほしいことってなんだろ・・・?」

小狼が頼ることなんかあるのかな?と考えながら

さくらは明日着る洋服をクローゼットから出して

鏡の前でどれにしようかと悩むのだった。

 

次の日、小狼から昼過ぎにくるとメッセージが入る。

さくらはクリーム色のV字のニットに桜色のスカートを選んでいた。

「お洋服、気に入ってくれるかな?///」

キッチンで夕飯の準備をしながら待っていると

インターホンが鳴り、さくらは走って玄関へ。

「はーい!いらっしゃい!!」

ドアを開けると、小狼の顔が見えないほど

たくさんの包みや手提げ袋を持った小狼が立っていた。

「遅くなってすまない。結構、量が多くて・・・」

「た、たくさんのお荷物だね。大変だったでしょ?お手伝いするね」

「ありがとう、さくら」

小狼が持ちきらない外側の手提げ袋を

さくらはそっと小狼の手から外していく。

ちょっと小狼に近寄っただけなのに

フワッと小狼の部屋の香りがして、さくらの心臓が高鳴った。

荷物をリビングまで運び終えて

さくらはその荷物の中身も気になったが

自分のドキドキを小狼に悟られないかと

小狼の方をチラッと見た。

荷物を降ろしたからか小狼が改めてよく見えて

落ち着いた色合いの服装でとても似合っていた。

白いシャツに緑色のネクタイ、それに

緑と茶色のチェック柄のベストと紺色のスラックスだった。

 

(カッコイイなぁ)

 

ボーッと見惚れていると、小狼と目が合って

さくらは目をそらしてしまう。

「・・・お、お茶入れるね!

小狼君はソファーで座って待ってて。

今日はケロちゃんもユエさんの所に行ってるの」

「そうか・・・」

小狼はケルベロスはいないのか・・・と、若干考えるそぶりを見せた。

「ケロちゃんにご用事あったの?」

「いや、大丈夫だ。これの説明がまだだったな」

キッチンでお湯を沸かしていたさくらは

お茶のセットを持ってリビングへ戻る。

どうやら自分の下心は小狼に気づかれていないようでホッとしていた。

小狼は1つの包みを開封しながら

さくらに他の包みを渡して話し始める。

「昨日、香港の姉上から全部贈られてきたんだ。

1つ開けたらスイーツで、部屋中が甘い香りになって

賞味期限が早いものもあって

1人だと開封もだんだん苦に・・・」

香港で有名なスイーツだと言いながら

小狼はさくらへ1つお菓子を手渡した。

「いい匂い~!色もきれいで美味しそう!」

「お前、甘いもの好きだろ?

さくらと一緒ならこれも楽しいかと思ったんだ」

さくらは早速、包みを開けてカステラっぽいものを頬張る。

「んー!甘い~美味しい~!!」

「良かった」

さくらの幸せそうな顔をみて、小狼は優しく微笑んた。

2人で1つ1つ楽しみに開封していくと

チョコレートにプリンにケーキに、色々な種類があった。

「お姉様たち、小狼君が大好きなんだね!

たくさんの贈り物、美味しそうなものばかり」

「ああ。気持ちは嬉しいんだが・・・

スマホに送られてくる食べ物の画像も動画も大量で・・・」

困った顔をしながら、香港の姉たちの話をしてきた。

さくらはそんな時間を大事に思えて小狼に向けて微笑む。

そんな可愛らしい顔を向けられて

小狼はお菓子を持ちながら、頬を赤く染めて俯いた。

「小狼君がもってるのもカワイイ!クリームが乗ってる~」

「た、食べるか?」

小狼が一口サイズのケーキをさくらの口まで運ぶと

さくらは意識せずパクッとそれを食べて

小狼の指も舐めてしまう。

「?!・・・」

小狼はそのせいでゾクッと震えたが

さくらは気が付かずクリームを少し唇に残したまま

美味しい~と微笑んでいた。

「・・・さくら」

「ほえ?」

小狼はスイッチが入ったかのように動き始める。

さくらの方に顔を近づけてきて

さくらの唇についたクリームを舌で舐め取った。

「!!

・・・しゃ、しゃおらんくん?」

「甘いな」

と言いながら小狼はにっこりしてさくらを見ると

さくらは目を丸くして、持っていたお菓子を床に落としていた。

固まっているさくらの肩に手をかけて

小狼はさくらの唇に触れるだけのキスをした。

 

 

 

(つづく)