雨が降る前の生態調査

明日から3日間は不安定な天気な為 どれだけいるか調査してきました

カラドジョウ(中)
野生個体としては比較的大きめの個体
太さも在来のドジョウよりも太く寸詰まりで 金色っぽい茶色が特徴的な要注意外来生物(生態系被害防止外来種)
主な実害は 在来のドジョウの住処を奪ったり 交雑する可能性も指摘されています(飼育下では繁殖しない)
性質や飼育方法は在来のドジョウと全く同じで水槽のタンクメイトとしても優秀だが 泥抜きをしましょう
このカラドジョウは特定外来生物では無いので飼育してもOKです

川の調査
雨が降った後 しばらくは濁ったままの川だが 今回は透明で 流れも緩やかだったので調査
一見すると外来生物が入り込んでる様には見えないが...

流れの無いような場所には...
この様な場所には泳ぐのが余り得意ではない生物が集まります
在来生物も居る事もあるが同時にヤベェ生物の巣窟にもなります


カエルになる手前の特定外来生物 ウシガエルのオタマジャクシ
後ろ足が発達し 更に前足も生え始めたオタマジャクシ
ここまで来るといつ上陸してもおかしくない状況で 今回取れなかったら確実に日本の生態系を破壊していた事でしょう

まとめて取れたウシガエルのオタマジャクシ
後ろ前足が生え揃い出した個体と同時に捕獲されたオタマジャクシ
今年生まれの小さな個体も確認され それも取り除きました

こんなに小さなオタマジャクシも...
ウシガエルのオタマジャクシです
これも取り除きます
特定外来生物である以上 日本にいてはいけないのです

ちょっと特定外来生物について補足
特定外来生物指定された外来生物の生きたままの 移動 販売 飼育 保管 譲渡は原則禁止
では何処までが良くて 何処までが駄目なのか? 分からない方もいると思うので解説
例えばウシガエルの場合 成体はもちろん オタマジャクシや卵 若い個体の移動 販売 飼育 保管 譲渡は出来ません
また 特定外来生物は捕獲された場所で必ず絞めて土に埋めるか持ち帰らなければなりません
コレは特定外来生物全てに言える事で例外はありません
ただ 研究や教材用に使うのであれば 環境省が定めた上限数(100~120匹程度)までなら 特別に許可を頂き 飼育 保管が認められます
それでも キチンと脱走防止を施し 南京錠などの鍵を掛け 重石を置いたり オスとメスのペアを作らずに隔離するという手順も必要になります
また 元々飼育していた外来生物が特定外来生物に指定された場合は 半年以内に 環境省に飼育の許可を申請すれば その個体に限り 引き続き飼育が可能となります(申請日~数年後の同じ日までなので更新日に注意)
また 申請するのが難しい方は 申請済みで新しく飼って頂ける方を探して その人に譲渡すると言うのもOK

ものの30分で地獄絵図
カワリヌマエビが大量に捕獲され ウシガエルのオタマジャクシは3匹 ザリガニが4匹 という外来生物地獄
以前の奇跡の様な出会いは何処へ...

撤収中に捕獲した生まれて2年目のアカミミガメ
「外来生物やべぇなぁ」等独り言を言いながら ふと下を見たらいました
この状態なら全く攻撃的ではなく むしろ大人しいくらいで簡単に捕獲出来ます
デカイのは中々難しいが小さいのはいとも容易く
見た感じはメスだが なぜアカミミガメはみんなメスばかりがこちらに来るのか...(^_^;)
亀にモテても嬉しい様な嬉しくない様な

楽しい集計タイム
今回は外来生物 4種類 在来生物 1種類という結果になりました

アメリカザリガニ
初めはコイツらを捕獲して喜んでいたが 次第に行動範囲が拡大して 今に至ってる訳です
今回は74匹捕獲しました
死亡はたったの4匹

カラドジョウとモツゴ
カラドジョウは4匹
モツゴは7匹という結果になりました(佃煮作りたい)
ちなみに カラドジョウは泥抜きをして後日柳川鍋で頂きたいと思います(親に嫌な顔されたので)

ミシシッピアカミミガメ(2年目)
別に悪い生き物ではないが 人間の都合で捨てられ 与えられた環境で必死に生きているだけなのに厄介者扱いされるのは居た堪れない...
ちょっと飼いきれないからアバ子ちゃんを冷凍して絞めて 茹でて骨格標本を作るのも良さそう?(おい)

カワリヌマエビ 
地獄絵図の大半はコイツらです
この子らも元々はタンクメイトとしても知られています
その為 メダカ等の小さな生き物との相性が非常に良くホームセンターやペットショップでも良く見かけます
でも沢山増えちゃって手に負えねぇやで逃がしてしまった結果なのでしょう
ただ もしかすると在来のヌマエビの可能性もあるが 保全状況は安定なので大丈夫です

モツゴ
卵を沢山産むからモツゴではなく 胃がもたれる程 油が凄いことから「モツゴ」と呼ばれる様になったとされます
ちなみに「もたれる」等の語源にもなったとか

今回はここまでにします

読んでいただきありがとうございます

それではまた次回