埼玉縣教育局は平成28年3月卒業の進路状況として,大学進学率が56.9%だったことを明らかにしました。前年比は0.3ポイント低下したとはいうものの全国平均の54.9%を上回っています。

 年々少子化が進み,県内の高校も統廃合が進んでいます。そういった中で,この少子化に伴って進学志向が強くなっていると考えられるでしょう。各大学も受験者の減少から学生獲得に躍起になっています。そのため各大学の学生の学力が低くなっていることも現状です。

 大学の教職員も学力低下に関しては,頭を抱えていることも事実です。そして大学卒業した学生は,次に就職浪人を余儀なくされるといった状況にさらされます。「大学を卒業してその職業に就くのか?」と言われる人も多く見られますが,職を選んでいては,いつ就職できるかわからないといった現状は未だ改善されてはいません。

 大学や大学院などへの進学者が少子化の割に減少しないのは,就職できない状況から一時的に逃げるための受け皿になっていると考えることはできないでしょうか。もしそうなら,これは大きな問題だと言えましょう。