昨日


夕方のラッシュ時に

満員電車に乗りました



始発駅からだったので1本遅らせて

座ることができ

疲れていたこともあり

うとうとしていました


突然
『ちょっと!代わってあげなさいよ』

という年配女性の声が響いたので

目を覚ますと


私のすぐ横に座っている若い女性に

向かって

近くで立っていたおばさんが

声をかけていて


私の目の前には

女子高生が母親らしき女性に

しんどそうに寄りかかった状態で立っていました



私の横の若い女性は

『あっ…』

と言いながらすぐに立ち上がり
急に座れることになった女子高生は無表情で腰を下ろしました

母親も自分から頼んでもないのと

ビックリしたような感じもあり

無言でした



何か違和感を覚えましたが

ま、いいかと思い

再び目を閉じました





すると

はるか昔の

私が女子高生だった頃の

ある出来事が脳裏に甦りました



その日

私は体調が悪く

バスで病院に向かっていました

バスは席がすべて埋まっていて

誰一人立っていない状態



バス停に着くと

一人の老人が乗りこんできました



すると

座っていた3人位のおばあさん達が

一斉に私に向かって


『ちょっと!席かわってあげなさいよ』


と言ってきました


若かった私は

そのバスに乗っている全員がそんな目で私を見ている気がして

立ち上がり席をゆずりましたが


なんだかモヤモヤしていたことを

覚えています







ふと

目を開けると

隣の女子高生の膝が視界に入りました


彼女は

USJの帰りのようでした

パンフレットとカードのような物を握りしめて膝に置いているのです


電車で親にもたれかかる程

遊び疲れた人間に

席を譲る必要があるのでしょうか





世の中には


おせっかい

他人への気遣い


の区別がついていない人間がいるようです



両者は全くの別物です



席を譲る、譲らないはそれぞれの

自由で

他人に強要する事ではないはずです



私がカッコいいと思うのは

あからさまに、どうぞとは言わず

黙って席を立ち

少し離れた場所で

涼しい顔をして立っている人です


声をかけて断られたら恥ずかしいですが

黙っていればもし座ってくれなくても何も問題はありません






私が

遠い昔のあの日に戻れたら

あのおばあさん達に

はっきりと


『体調が悪いので、すみませんが他の方に言ってもらっていいですか』


と言ってやりたいです




しかし


こんなことをはっきり言える年になった時には既に


昨日のような場面で

私の方が女子高生に近かったのに

席を譲りなさいとは言われなくなるのですね笑い泣き