長い月日をかけて
築いてきたもの
長い月日をかけて
築きたかったもの
ゆっくりと
穏やかに
安心して
本当の私はどこ?
本当の私は
私が知ってる
私が知っていたと
思い出せた。
夢と希望を抱いたまま
大人になりたいと願った
あの頃
好きな事を好きなように
私のペースで
いてもいいんだと
やっと流れてこられたような気がする。
ガチガチに固めてしまっていたから
ほぐすのにはとても時間がかかったし
これが大人になったという感じなのかと
なるほど
わかったような感じもするし
反面
幼い私もいるから
この今まで
ずーっと繋いできた私の命は
いろんな経験をし、
そこで経験した感情を通して
幾重にも重なっていて
どの場面の私が欠けても
今の私には辿り着かなかったんだって
そう思う。
今振り返ると
タイミングとタイミングが
合ったり合わなかったりして
良い事が起きたり
起こらなかったり
していたんだなって思う。
あの時の
あの人の行動が
どういう意味を持っていたのか
今更ながらにわかったりして
面白いし
気付かずにごめんと思ったり。
苦い思い出もあったけど、
あの頃を懐かしく思えるのは
年月が経ち
あたたかく包める心になれたから
なのかもしれない。
あたたかく
優しく
安心する
私はそういう場所が好き。
日々の暮らしが好き。
お料理と庭仕事が好きで
最近は掃除も楽しい。
絵を描くのは
きっと昔から得意だし
やりたかった事で
今できているから楽しい。
理想の暮らしの流れにいるんだと
感じられるようになってきて
嬉しい。
人に見てもらう機会、
新しい事を始める前のワクワクとした気持ち。
久しぶり。
敷かれたレールからはみ出す自分が
わかっていたから
新しい環境に行くのがとても苦手で
だけれど私のペースを他所に、
決まった流れがあって
そのレールはとても早いし
正直大変だった。
早さに合わせて生きられるようになると、
今度はヒリヒリした心で生きるのが
常になってしまって
本来の私から分離されていると
感じるようになっていた。
だからまた今度は
時間をたっぷりたっぷりかけて
コツコツと
怖がりながら
この5、6年の間は特に
深いシフトチェンジをしたと思う。
今まで経験してきた出来事の一つ一つが
私の今を作っていて、
ふとした時に
出逢った人を思い出す。
出逢ってくれてありがとう。
時間が流れて行っているのを感じる。
誰よりも私を感じている、
今の私は
なんだか穏やかに充実している。
こういう自然な流れの中で
ゆっくりと
次の流れが来る
そういう感じを
私は感じたかったんだなぁ。
自分を鼓舞して生きているのが
辛かった。
でもきっと
自分を鼓舞しないと
生きていけなかったんだ。
今は
自分に優しい言葉をかけられるように
なってきたから
よかった。
ふと悩んでも
人から優しい言葉をかけてもらう事が増えたのは
私が私に優しくいられるように
なったからだなぁってわかった。
私は自信というものが少しわかったよ。
自信て
心地が良い事だ。
私が私にとって心地良い事。
私はこの心地良さにいるのが好きなんだ。
心地良さにいるために
いろいろしているんだって思った。
心地良い色々をしていると
また心地良い色々が出てくる。
私が絵を描くのは
色々な色を
色々な質感で
色々な形で表現するのが
心地良く感じるから。
出来上がりがどういうものになるのか
わからないから
ドキドキして楽しいし
おっかなびっくりみたいなところもある。
そういう不安定さのある楽しみと
安定感のある楽しみ
私定番の料理やお菓子
安定するまでは何回も作って
それまではドキドキしていたけれど、
今は結構慣れてきてよかった。
きっとこれからも
安定感と不安定さを行き来して
まだ見た事や経験した事のないものに触れて
生きていくんだ。
生きているあいだに
やりたいと思った事をやってみよう。
私という安心に包まれながら。
『満ちてゆく』
藤井風