ご訪問くださり、ありがとう存じます。

けさは、ふと思い立ち
予定を変えて、すいとんにいたしました。 

【分量】2人分 【所要時間】45分
【材料】
(すいとん)小麦粉100グラム
      塩 5グラム
      水 50cc (加減してください)
(おつゆ)水 300cc
                    白だし 大さじ1
     日本酒 大さじ5(お好みで) 
     薄口醤油 小さじ1.5(お好みで) 
乾燥カットわかめ 適量(量り忘れました) 
長葱(白いところ)約5センチ(20グラム)
【作り方】
1.まずすいとんの生地を拵える。小麦粉と塩を合わせて大きめのボウルに入れ、分量の水を少しずつ入れながらこねる。粉気がなくなり粘り気が出てきたら小さなうつわに移し、蓋をして冷蔵庫で30分寝かせる。
2.生地を寝かせている間におつゆの準備をする。わかめは水に放ってもどす。長葱は斜め薄切りにする。
3.おつゆの材料を合わせる。(調味料は味をみながら加減してください)
4.おつゆを鍋に入れ、火にかけて沸騰させる。中火にして絞ったわかめと長葱を入れる。寝かせておいた生地を冷蔵庫から出し、適当な大きさにちぎって丸め、薄くのばしながらおつゆに入れてゆく。最後の生地を入れてから10分炊く。



できあがり。
【作り方のコツ】
・生地に塩を入れて練り、寝かせておくとグルテンが形成され、生地に粘りというのかコシが出るそうです。味つけのために加えるのではありません。手打ちうどんやと塩分4〜6%が適当とか。それを参考に塩の量を決めました。
・おつゆの味つけは、いつものおすましより濃いめにいたしました。すいとんが入るので、濃ゆい方がいいかと思って。うどんみたいでした。
・使う鍋は径が少し大きい方が、すいとんを入れたとき重ならず、くっつきにくいか と存じます。わたくしは径16センチのものにいたしました。
・白だしは、わたくしは「創味の白だし」を使うています。美味しかったので
・すいとんはもう少し長く茹でた方がいいか と。いただいたときにまだ芯が残ってしまっていました……
他の具材が美味しく煮える間合いもあるけど
 


シンプルなすいとんにいたしました。味わうならもっと具材をいろいろ入れたり、おすまし仕立てやない方がエエんでしょうけど
けさの目的は、美味しさの追求ではなかったの。

きょうは八月十五日
終戦の日ですね。

わたくしが定期的にお会いする老紳士は
終戦時、小学五年生(尋常小学校ですね)で

お会いするたびに
戦争の記憶を語らはります。

特に、終戦後
食べものの苦労をされたことを、あれこれと

ひと握りのお米を
七〜八人でいただくために

そこらへんに生えている
食べられそうな草をひきむしってきて加え

水をたっぷり加えて炊いた
とても薄くて食べた気がしなかった とか

その思い出話が、わたくしにも
強い印象を残している上に

昨夕、録画しておいた番組を何気なくみたら
コルベ神父の話が出てきたの。

ご存じ? コルベ神父とは
ポーランドで影響力の強かった神父さんやったゆえに

ナチスドイツに囚えられ
アウシュビッツ強制収容所に送られて、強制労働させられているときに

仲間の囚人の
身代わりとなって

みずから進んで
餓死刑を受けて、亡くなったの

わたくしは、コルベ神父の伝記を
思春期の頃に読んで、強い印象を受けててんけど

思いがけなく
昨夕、ビデオでみることになって

なんだか、美味しいものを
いただく気を、失うてね……

けさくらいは、謹んで
戦争に思いを馳せてみようか と

シンプルなすいとんを仕立ててみました。

シンプルなすいとん と言うても
出汁をきちんととったおつゆで

あの頃老紳士が味わったおつゆは
出汁なんてとれなかったやろうし

味つけなんてできたとしても
せいぜい塩くらいのものやったでしょうけれど

うどんみたいなおつゆをいただきつつ
平和を味わっているような気がいたしておりました……