■君よ憤怒の河を渉れ(1976) | 大人のための日本映画~私的名画座 シネ・リブラ

■君よ憤怒の河を渉れ(1976)

★★


君よ憤怒の河を渉れ

監督・脚本:佐藤純彌

製作:永田雅一

企画:宮古とく子、並河敏

原作:西村寿行

脚本:田坂啓

撮影:小林節雄

音楽:青山八郎

出演:高倉健、原田芳雄、池部良、大滝秀治、中野良子、倍賞美津子、内藤武敏、岡田英次、西村晃、田中邦衛、伊佐山ひろ子、大和田伸也、下川辰平、夏木章、石山雄大、松山新一、木島進介、久富惟晴、早川雄三、青木卓司、吉田義夫、岩崎信忠、木島一郎、阿藤海


実の罪を着せられた現職検事が、逮捕直前に警察の手を逃れ、北海道へと飛んだ。しかし、彼が到着した時には、すでに手がかりの女は殺されていた。偶然ひとりの娘を助けたことから地元有力者の協力を得てた彼は、厳重警戒網を突破し、手がかりを求めて悪徳病院に患者として潜入する…。


西村寿行ものの映画化には無理があるとしか思えません。3年後の「黄金の犬」(1979)しかり、スケールの大きさに作り手も観客もついて行けず、??と失笑の連続。作り物感全開の熊まではかろうじて許せますが、楽しいシーンでもないのに時折流れてくる南国風の陽気な音楽は何なんでしょう。気分が殺がれてしまって台無しです。高倉健と原田芳雄の競演だったのに・・・。中国で初めて公開された記念すべき作品で、チャン・イーモウ監督が健さんとの映画を作りたいと熱望するきっかけとなり「単騎、千里を走る。」(2005)で実現したということは有名な話ですね。




■原作本

西村寿行「君よ憤怒の河を渉れ」


君よ憤怒の河を渉れ (徳間文庫)