司法書士の山口です。
「100万円の過払い金なんてホントに発生するの?」
「100万円とか200万円はオーバーな数字じゃない?」
今日は、過払い金のこんな疑問を解説します。
過払い金が発生する根拠
まず1つ目のポイント、過払い金が発生する根拠です。
お金を借りる際の金利は、利息制限法と言う法律に従います。
この法律に、正しい利息の%が定められています。
借りる金額によって、金利の上限は変わります。
…といっても、たかが3段階しかありません。
上限を超えなければ、何%でもよいルールです。
・10万円未満…上限は20%
・10万円以上~100万円未満…上限は18%
・100万円以上…上限は15%
例えば、50万円を借りたら、金利18%が最大%。
貸し手は、18%までなら何%に設定してもOK。
だから、銀行のカードローンで、12%とか13%とか安いのもあるわけです。
この金利がですね、、
色々あってオーバーしていた時期があったのです。
(詳しく知りたい方は下記のホームページをご覧下さい)
先ほどから説明しているように、50万円なら18%が上限。
それなのに、29.2%とか27%になっている時代がありました。
29.2%-18%=11.2%の金利分は、法律で定められた金利を超えている。
つまり、違法な金利というわけです。
じゃあ、この違法な金利はどうなるのか?
これは、返さなければいけないお金と決まっています。
これが「過払い金」の正体というわけです。
過払い金の発生イメージ
50万円の枠の場合、借りて返して40万円~50万円の支払残高をいったりきたりします。
「返済日にいったん返すけど、お金がないからまた借りる」
このパターンで、残高が動かないということです。
それはつまり、50万円ぐらいの利息をずっと払い続けていること。
とすると、29.2%-18%=11.2%なら、50万円×11.2%=年間5万6000円の払いすぎ。
10年も払っていれば56万円にもなる。
これが、分かりやすい最初のイメージです。
過払い金の仕組み
過払い金を正確に計算する場合には、「充当計算」という方法を使います。
この充当計算のポイント。
「払いすぎたお金」は「その都度、元金に充当される」というところ。
だから、元金の減りがめちゃくちゃ早くなる。
そして、元金が減れば、発生する利息も小さくなる。
だから、1段計算する度に、みるみる元金が減ります。
言葉だけだと分かりにくいと思うので、実際の計算書で見てみましょう。
上の画像は、過払い金の引直し計算の一例。
平成17年に借りて平成30年に完済。
平成30年まで実際に支払っていたケースです。
でも、これが正しい金利だったら?
本当は、平成24年ごろに支払い終わってるのです…( ;∀;)
残元金部分の数字が、平成24年7月27日からずっと赤字になってますよね?
残元金って、残ってる元金(借金)のこと。
だから、この数字が0になれば支払いは終わり。
正しい金利ならとっくに完済なのに、払い続けるからマイナスになるのです。
「払いすぎ」だから、「過払い金発生」となるわけです。
そして、まだまだ、これでは終わりません。
ここからが過払い金の本領発揮。
マイナスに転じてからは「払ったお金全額」が過払い金になる。
残元金0なら、もう払うものはないですよね?
払うものがなければ、払った金額全額が過払い金になるというわけ。
ここから、とんでもない勢いで過払い金は増えていきます。。
途中でまた借りれば、その分過払い金は削られる。
でも、返済すればするだけ、貯金のようにたまっていく。
残元金が0になってから毎月2万円ずつ支払ったら?
2万円×12ヶ月=1年で24万円の過払い金。
これを、4年やっていたら24万円×4年=96万円。
10年やったら、24万円×10年=240万円の過払い金というわけ。
これが100万円や200万円の過払い金が発生する理由。
嘘じゃないことが分かりますよね?
結論、「100万円の過払い金があります!」ってホントの話です。
そして、200万円や300万円のケースも、全然あり得る話。
ただし、借入や返済の仕方にもよります。
だから「内容にはよります」という結論にもなります。
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