突然、ドアの隙間から
恐ろしい巨人、
赤茶色をして長い口ひげを持つ
ごきぶりが現れたのです。
ごきぶりっ、ごきぶりっ、ごきぶりどん!
ごきぶりどんはうなって
口ひげをわさわさと動かし大声で言いました。
「ちょっと待ちなさい、そうあせるこ
とはない。
あっという間に飲み込んでやるから
ほらほら、飲み飲むぞ
容赦はせぬぞ」
動物たちはがたがた震え出し、
気絶するものもおりました。
オオカミたちはびっくりして
互いに言い争い
貧しいワニは
ヒキガエルを飲み込んでしまいました
そしてゾウはみんなして震え上がり
ちょうどハリネズミの上に座ってしまいました。
喧嘩っ早いザリガニだけは
恐ろしい喧嘩を恐れず
後ずさりはしたけれども
しかし自分の口ひげを震わせ
口ひげの長い巨人に向かって
叫びました
