フィールはひなを正面から力強く抱きしめた
「ひなは俺に生きる力をくれたんだ。絶望しかなかった俺の人生に光をくれた‥
あの時からずっとひなのことが好きだった。
愛してる」
フィールは幸せそうに微笑んだ
(フィールの笑顔すっごく優しくて温かい。あのときの辛そうな顔がすごく印象的だったけどこんなに優しく笑うんだね)
ひなもやさしく笑う
(フィールのこともっと知りたいな。フィールのわらう顔がもっと見てみたい)
「フィール、これからもずっと私の隣でその優しい笑顔を見せて」
ひなはフィールの顔を両手で包む
「それって俺への告白?」
フィールは口に手をやる
(なんだろうこんな気持ち春くんのときには感じなかった。優しくて暖かくて、そんななにかが溢れてくるような)
「ひなから離れろ」
春が起き上がりフィールを睨む
「ひなだけは渡せないって言ったら?」
フィールはひなの前に立つ