「有効だよって言いたいけどごめん。」
奈緒は頭を下げる
「・・・。」
叶は目線をそらす
「いくら付き合ってないとしても、相手からせがまれたとしても、僕が叶ちゃんを好きだって知ってて関係を持たれたのはショックだよ。」
奈緒は目をそらす
「あれからの関係性は、全く好意のないセフレと同じ状態でした。奈緒さんがまだ私を好きだなんて知らなかったんです、、。」
叶は必死で訴えた
「でも、有効か聞いてる時点で、そうだよ。って言ってもらえる可能性も感じてたでしょ?
じゃなきゃわざわざ聞いたりしないでしょ?」
奈緒は上目で叶を見る
「別れ切り出したり、謝罪求めたのは素かもしれないけど、避けたり、他の男性と肉体関係持ったり、俺のことを試してない?」
叶はぎくりとした
「だって、好きでいてくれるってわかったら、今度はそれがいつまでなのか、どこまで受け入れてくれるのか不安になって」
「自分が自分自身で、こんなだめな自分が好かれるはずないって思ってて、
ほら嫌いになった、やっぱりってなるように自分で仕向けてた」
叶は目線を下げた
「でも、奈緒さんはそうならないから、これは、これしても好きでいられる?
ありのままの私を好きで入れるって、気づいたら試す行動が止まらなくなっちゃって」
叶は涙を流す
「ごめんなさい。私はただありのままの私を認めてほしかっただけなんです」
叶は手で涙を拭う
「守ってあげたい気持ちと、他の人に簡単に体を許しちゃうから、彼女にはしたくないが交互に出てる」
「気持ちはわかるけど、限度は守ってほしかった。俺は絶対叶ちゃんから離れていかないだろうって甘えてるようにも見える。」
奈緒は眉をしかめた
「俺は今の叶ちゃんを好きになりきれない。
今はまだセフレのままでいたい」
奈緒は叶を見る
(付き合ってないから、大丈夫だと思ってた私の考えが甘かった?
私が好きな人の場合、例え付き合っでなくても肉体関係をもっと傷つけてしまうの?
私は奈緒くんが好きだと自覚しているのに、必要とされてると感じ、断れなかったのも良くないよね)
「わかった」
叶はポイントカードを握りしめた