正月休み返上で出勤する
職場の設備立ち上げのため
朝一番で会社に向かった。
大通り バス停の真ん前の反対車線に
また…

路駐して駆け寄れば
成猫の亡骸
口には 魚の煮物を咥えていた
子どもたちに
食べさせたかったのか…

車の往来が激しくなる前で
良かったのかもしれない…
急ぎ抱き上げ車に乗せて
自宅へ直行

水仙の咲いていない
石ころだらけの庭だけど
ブランケットに包んで
土に還した
何故に
こんな事故がおこる?
なじょして
この子は 命を落とさなければ
ならなかった?

バス停に並んでバスを待つヒトたち
目の前に 
車にはねられた子がいるのに 
どうして平然としていられる?

母さんの帰りを
待ち続ける仔猫たちは
どうしているだろう…

悔しくてたまらない
暦が変わっても
なにも変わらない

道端に咲いていた
さざんかを
子を思いながら逝った
お母さんにゃんこに捧げる