と、そんな修羅場をどうにか抜け出し(もう、どう抜け出したかも覚えてません)、



職場に向かいました。




昼で終わりだったので、昼休憩中のパートさんと相談。


「PTYがどうしたいかだけど、別れた方がいいと思う。
別れた方が、私達も仕事の上で助けやすいから。」


と、とても親身になって聞いてくれました。



帰るのは恐かったけど、帰宅。

もちろん彼はいました。



すると、彼は静かに私を抱きしめ、
小さな声で一言。
「…ごめんね。」




私は声を上げて泣いた。

「つらかった、つらかったよ…。
私も悪かったよ。暴力はやめてよ。」






ああ、私のバカ。






つづく




もう、私はひるまなかった。


「…決まりってなに?」


「お前がどんどん荷物上げてくるから、邪魔になって俺の荷物が出せないじゃねぇか。
一緒に他の社員の悪態ついたくせに同じことやるんじゃねーよ!」




「んじゃ他の社員の悪口はもう言わない。それは私が悪かった。けどさ、だからって暴力はいいわけ?口で言えばいいじゃない。」



「口で言ってもわからないやつは体でわからせるしかねぇだろ。」



この時点で、もう何を言ってもダメだと思いましたが、私も頭に来てるので続きます。



「昨日は日曜日で忙しかったし、どうしてもダメになっちゃうときだってあるじゃん。みんなお互い様でフォローしあってやってるんだから、攻撃してくるなんておかしいよ。」



「知った風な口きくんじゃねぇ。」



「そんなに自分が正しいと思うんなら、そう思う同士で店でも開けば。誰もついていかないから。」




すると、再度私の胸ぐらを掴み、

「みんなで働くから決まりがあるんだろうが!それを守れない奴が文句言って、守ってる人間だけで店開けだと!?ふざけんな!」





…早朝から修羅場です。



一体なにが正しいのかわからなくなってきました。


彼の言い分としては、
「正しいことをしている自分がなんで攻められなきゃいけないんだ」
が転じて、
「正しい自分は何をしてもいい」


になっている様です。

暴力もいいみたいで。



完全にモラルが抜け落ちてます。





余談ですが、彼が社員を辞めた理由もまさにコレ。


「自分がどんなに正しいことをして、できない上司のケツを拭いても、評価を浴びるのはできない上司」


これに耐えられなかったそうで。






バッカじゃねーの。











つづく





私の方が先に帰宅。




私の心は、悲しみから怒りに変わっていました。

しかし、ここでむやみに怒っても同じレベルな気がして、


普通通りごはんを作り、

また、雨が降ってきたので傘を持って最寄り駅まで迎えに行きました。



普通に接することで、彼もやってしまったことに対して反省するだろう。
後悔するだろう。


私はそう思ってました。




彼も帰宅後、少しはそんな態度でした。
口数も少なく、ちょっと気まずそう。



よかった。ちょっとは反省してくれたのかな。


でも謝罪の言葉はない。


一言、「ごめんね」と言ってくれればいいのに。

そしたら彼の話も聞くのに。



そう思っていました。



でも、何もないまま就寝。



翌日、彼は休み、私は出勤でした。



煮え切らないまま仕事に行くのもイヤなので、
私はあえて遠回しに言いました。



「…足が痛い。誰かさんにぶつけられたから。
指が痛い。誰かさんにはさまれたから。
…なんであんなことしたの?
私がどういう気持ちでいたかわかる?
一言謝ってよ…」



すると彼は…



寝起きの身体を起こし、

私に向き直り、







私の胸ぐらを掴みました。


「てめえが俺の邪魔をするから悪いんだろうが。」








つづく