まずパン屋に電話をした。



『すみません、○○ですけど!寝坊してしまって…本当にすみません!』


『今からすぐこれる!?』


『あ、はい!すぐ行きます!!』



私の慌てた様子を見て、さっきのホストは去っていった。





電話を切って財布を見た。



お金は…ある。



すぐにタクシーに乗って店に向かった。




相当飲んだみたいで少しフラフラした。



でも行かなきゃ



せっかく働けたのに、クビなんて絶対にイヤだ



裏風俗に着いてすぐ着替えて向かった。




『遅れてすみません!!!』



『今回はしょうがないけど…今度からは困るよ?』



『はい!すみませんでした!!』



『ん…?ってかもしかして酒入ってる?』






…ヤバイ…






『いや…あの……』




『入ってるよね。そんな状態じゃ仕事はさせられないよ』




『…すみません……』




『入ってそんなに経ってないのにそんな事されちゃ困るよ。


うちは真面目にパン作る人間しか雇わないから…


明日からもう来なくていいよ。







『………すみませんでした……』




『今までの給料分はちゃんと払うから。


申し訳ないけど。』




『……はい…本当にすみませんでした……』





『でも君、他のトコでもこんな事やってると



どこ行っても雇ってくれないよ?



職人ってそんなに甘くないから。』



『…はい……すみませんでした……お世話になりました……』








店を出て呆然とした……








あんだけ思い切って踏み出した一歩が……



簡単に元に戻ってしまった……







くやしくて



悲しくて



涙がこぼれた…



なんで………


なんでこんな目に……?



自分の病気を心底呪った……





涙が止まらない……









でも、もう頑張るって決めたんだ



泣くだけ泣いたら気持ち切り替えなきゃ……







いつもの公園まで行って思いっきり泣いた。




こんなトコでくじけてちゃだめだ……



こんな事を耐えられなかったら



この先にきっと起こるであろうたくさんの事も




受け止められない







前に進む事を諦めたら




ずっとこのままなにも変わらない





私は意地でもあの世界を抜けたいんだ……






借金もあと少しで終わる





大丈夫……




まだ頑張れる…







気持ちを切り替えて店に戻った。



みくちゃんはまだ寝ていた。



タバコを買いに行こうと財布を取り出した時だった。



小銭を入れる所に小さな紙が入っていた。






なんだろ……







折りたたんである紙を開いてみると、そこには






“売掛金120万”






と書いてあった………

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