セバスチャン・サルガド
今日は恵比寿の東京都写真美術館へ。
セバスチャン・サルガドの
『アフリカ』という写真展へ行ってきました
NHKの日曜新美術館を見たのがきっかけです。
モノクロの作品だからか、テレビでは写真なのか絵画なのかさえ判別できず興味が湧きました。
被写体はさまざまあって
難民の女性、
ゴリラ、
砂丘などの手付かずの自然風景、
さらにルワンダ紛争で亡くなった人の多数の遺体もありました。
不謹慎なようですが、作品は美しかったです。
まるで生命そのものを目にするな神秘的な感覚に陥りました。
切り取られたアフリカの姿から、鼓動が聞こえてくるようでした。
アフリカは生きている、という実感というのでしょうか。
しかし同時に
アフリカの抱える問題が30年経っても一進一退であるという現実にショックを受けました。
来年のW杯開催国というニュースくらいしか届かないほど遠い大陸ですが、
わたしたちの暮らしの影には搾取される側の存在があることを知ることは大切だと思います。
サルガド本人を知る学芸員さんにひとつ質問をしてきました。
「アフリカの方はカメラを向けられるのを嫌がると聞いたことがありますが、
サルガドの場合はどうだったのでしょうか?」
どうやらサルガドさんは優しく気遣いに満ちた方だそうです。
テレビ取材時に予定より2倍の撮影時間がかかっても、
文句どころかスタッフをなごませることに努めていらしゃったそうです。
きっとアフリカの方にもサルガドの悪意なきまっすぐな気持ちが伝わって
たくさんの作品が生まれたのでしょうね。
写真展には
1970年代から今日にいたるまでアフリカ各地で撮影した作品がおよそ100展出品されています。
会期は明後日までなので興味がある方はお早めに☆