2010年から始まり、NHKでも放送されていた歴史ヒューマンドラマ、ダウントンアビーの和訳と解説をします。
そこに出てくる英語を抜粋・解説しました。
ネタバレになるのでご注意ください
時代は1912年の4月(日本は明治の終わり、大正元年)、以下はその頃の浅草
一方、イギリスは世界の4分の1を支配したビクトリア女王時代から貴族が 贅沢を極めたエドワード王の治世直後からです
1エピソードに当時(2010年)1億3千万円以上かけた映像を見ながらお楽しみいただければです
物語の舞台はヨークシャー地方、
イギリス中部の北イングランド地方です。
イングランド(England)は連合王国の一つでそこからみるとヨークシャーは北に位置します。
なんですが、それは現在のイギリスで、ドラマの始まった時代は以下のようにアイルランドも連合王国の一つでした。
以下から英国ドラマ、
Downton Abby season 1 episode 1
の英語解説していきます。
モールス信号↓が地区にある郵便局に受信され、内容を書き留めたの女性が驚きます。
そんなまさか。
・postmasterは郵便局長で、奥さんも一緒に働いているようです。
書き留めたメッセージを見た郵便局長も驚きます。
Postmaster: That's impossible. I'll take it up there now.
ありえない。すぐにあそこへ持っていくよ。
I'll はI will の省略でここでは今思い立った時の行動に使う未来形。
Woman: Don't be stupid. None of them will be up for hours.
馬鹿ね。あと数時間は誰も起きないわよ。(今持ってこうが)何も変わらないわよ。
What different will it make? Jimmy'll do it when he comes in.
ジミーがきたら行かせて。
・What different will it make? はよく使われる反語で、
直訳はそれで何が変わるの?→変わらない、です。何か無駄なことや今更なことをしようとする人に向かって言われるフレーズです。
郵便局からダウントンアビーのシーンへ移ります。
Downton Abbeyは建物の名前です。
・abbeyは修道院の意味で、元は修道院を貴族の邸宅にしています。
シーンが建物内に変わってまだ寝ているメイドの部屋に。
当時、女性の仕事で農業の次に需要のある仕事がメイドでした。
外での肉体労働の農業よりは楽ですが、主人が目が覚める前から就寝後まで休憩挟んで長時間拘束される仕事です。
メイドの一人、アンナが6時に起こされて一言。
一度くらい自然に目覚めるまで寝てみたいわ。
・For once in my life は直訳すると一生の中で一度ですが、ニュアンス的には今まで起きたことがないことが起きた、何かが起きて欲しい時などに言う時に使われる言葉です。
そこから、たまには、とも訳されます。
・woke upと過去形を使うことで実際は起きない仮定法を使っており、メイドには丸一日の休みがないことを示します。
woke up naturalについては、こちらは形容詞で
woke up naturally もよく使われますし、文法では副詞が動詞を修飾するのでは?ですが、
一部形容詞が動詞の後ろにある場合、形容詞が副詞扱いとされます。
口語でこのように使われるようです。
文法をそんなに気にしない人(または勉強をしっかりしていない人)達の中で起きるようです。
これは日本語とは違い、
英語は単語の場所でnaturalが、
・動詞の後ろにくると副詞、・a naturalとa の後ろで名詞、・a がなかったり、natural beautyと名詞の前にあると形容詞扱いになったります。
6時起きのメイドより早起きのキッチンに移ります。
火はまだあるの?
Daisy: Yes, Mrs Padmore.
はい、パットモアさん
・Mrsは敬称でも使われており、パットモアはキッチン長として使われています。Mrs.と.がつくのはアメリカ英語です。
Mrs Padmore: Oh, my,my, will wonders never cease? Have you laid the servants' hall breakfast?
おや、まあ、珍しいね。使用人ホールの朝食は並べたの?
・my,myは昔の驚きや喜びの時の表現。
・Will wonders never cease? は不思議なことは決してなくならないようだね?が直訳です。
要はanother wonderが起きたことを意味し、(いつもは消している) デイジーが火をまだつけていることを、珍しいね、という意味になります。
言わない人もいますが、今もこういう間接的な言い方をする人はいて、それがイギリス文化です。
その言葉が声のトーンで嫌味かジョークか使い分けているようですが、声のトーンの判断さえもイギリス人にしかわからない微妙なトーンも多いです
Daisy: Yes, Mrs Padmore.
はい、パットモアさん。
Mrs Padmore: And finished blacking that stove?
そのストーブは磨き終わったの?
・blackは黒い何かで黒くすること。ストーブは放っておくと錆びるので、ここでは石墨のような黒い石でストーブを磨くこと。
Daisy: Yes, Mrs Padmore.
はい、パットモアさん
Mrs Padmore: What about the bedroom fires?
寝室に火は入れたの?
・the bedrooms はここでは貴族らの寝室です。この時代、朝から寝室に火を入れるのは一部の富裕層だけのようです。
そもそも金持ち以外の寝室に暖炉はなかったかもしれません。
使用人が朝、まだ寝ている主人らの部屋にそっと入って火をつけてまわっていたようです
・fireは可算・不可算名詞で、暖炉やキッチンのような人がつけたり消したりする火は可算名詞です。
Daisy: All lit, Mrs. Padmore.
全て入れました、パットモアさん。
Mrs Padmore: Right, well, take your things and get started on the fires on the ground floor.
よし、じゃあ、道具を持って一階から暖炉の火を入れてきて。
・thingsは日本語だと具体的に『道具』と言いますが、英語だとthingsで済ませることが多いです。
・ground floorはイギリスの一階です。
今日はここまでです。英語を理解つつダウントンアビーの面白さがより伝われば幸いです
続きは以下からでも見れます
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