映画 美女と野獣 Beauty and the Beast実写版の一部英語の翻訳とその解説になります。
ネタバレにご注意ください注意
 
チャプター18途中から(開始1時間31分18秒辺り)歌に入りますブルー音符

 

  歌のタイトル: EVERMORE

 日本語訳タイトル: ひそかな夢 / 野獣

 
この曲はこれまでの映画の経緯を知っていないと、ただの失恋男の妄想歌にもなりますが、一人の男が本当の愛を学んだ瞬間の、悲痛で幸せな想いの丈を吐き出し、暗くも前向きな気持ちを矛盾して織り込ませた複雑な心情を歌った歌詞となります赤薔薇
 
I was the one who had it all
私は全てを手にしていた
 
I was the master of my fate
己の運命の主人だった
 
別の言い方をすると思うままだった。
 
I never needed anybody in my life
自分の人生の中には誰もいらなかった
 
I learned the truth too late
真実を知るのは遅すぎた
 
I'll never shake away the pain
この痛みを振り払うことはしない
 
the painthe があることで痛みは過去に受けた痛み、真実を知るのは遅すぎたこと。
 
愛を知って、勇気を出して思いを打ち明けて悪くない反応がきたのに、ベルは去ってしまった。
 
最後の薔薇の花びらは間もなく落ちる…地団駄踏む悔しい思いですぐすん
 
I close my eyes but she's still there
目を閉じるが彼女はまだそこにいる
 
I let her steal into my melancholy heart
彼女に憂鬱な心を知らぬうちに持ち去らせた
 
思いがけずに・気づいたらいつのまにか彼女に恋をした。歌詞の方が文学的で美しい表現です赤薔薇
 
It's more than I can bear
耐えられないことだ
 
ここも生きているんだから全然耐えてるじゃん、なんですが、もちろん比喩的表現です。
 
ここまでが、これまでのビーストのあらすじみないな感じです。
呪いをかけられてもまだ、俺は全てを持っている、とBeastは思っていたんですガーン
でも、このことはビーストに限りません。
 
人間の頑なさ、思い込みの強さは怒られたり罰せられるだけでは学び反省しないことがあります。根本には過去に色々あって、本人にとってはそれが良いことだと思ってず~っと生きてきたのに、いきなりそれが駄目だ!と否定されたり、折檻(野獣に)されたら、余計ふてくされ、認めれないかもですイラッ

 

ここからは今感じている自分の気持ちについてビーストは語ります音符

 
Now I know she'll never leave me even as she runs away
彼女はずっと私のそばに居続けると今は知っている、逃げ去られているこの時にも
 
even as(=at the same time as)で、直訳すると、私が今知っていることは、まさに彼女が逃げ出している間も彼女は私から離れないことです。
 
また矛盾してますが、これら、もしくはこの歌全体に⑲で伝えたoxymoron効果が使われ、物理的に離れようが彼女の事が好きな気持ちは無くならないという相反した表現を同時に使うことにより強く聞き手にビーストの悲しみや喜びを印象づけさせているかもしれません。
 
She will still torment me, calm me, hurt me, move me, come what may
彼女はずっと私を苦しめ、落ち着かせ、傷つける、私を動かすだろう、この先何が起きようとも
 
she(=ベルとの思い出は)これから未来において、still(ずっと)Beastを苦しめ、calm(=幸せなことを思い出しほんわか)しつつ、同時にそんな日はもうないと思って傷つきながらも、彼女の影響によって(たぶん良い方向に)ビーストの心を動かし、生きていくと感傷的に歌い綴っています。
 
・come what mayで何が起きようとも。ミュージカルAnnieの代表曲、Tomorrowにもあるよくあるフレーズ。
 
Wasting in my lonely tower
寂しい塔で無駄に過ごしながら
 
Waiting by an open door
ドアを開けたままにして待ちつづける
 
I'll fool myself, she'll walk right in
私は馬鹿みたいに信じる、彼女がそのうち歩いて入ってきて
 
fool oneself は間抜けな誰かを騙す。
 
And be with me for evermore
そしてずっと永遠に私と共に過ごすことを
 
for evermore = forever moreで、foreverの意味はずっと続く長い間(永久もしくは永遠)なので、上記の訳にしましたが、果てのない永遠とか、永遠だけでも、強調してるかないかで全部同じ意味です。
 
I rage against the trials of love
私は愛の試練に憤怒し
 
rage は抑えきれないくらい怒ることですムカムカ
 
I curse the fading of the light
光が陰っていくのを呪う
 
Though she's already flown so far beyond my reach
彼女がどれほど私の手から遠く離れ飛び去ったとしても
 
fly の過去型、過去分詞はfliedではなく、flew, flown。
 
She's never out of sight
決して私から消え去らない
 
通常はout of sight, out of mind (去るもの日に疎し)ですが、ビーストは逆を言っています。
 
Now I know she'll never leave me
今は知ってるんだ、彼女が決していなくならないと
 
Even as she fades from view
跡形もなく見えなくなっていくまさにこの時も
 
She will still inspire me
彼女は私を突き動かすだろう
 
Be a part of everything I do
私のやること全ての一部になっている
 
Wasting in my lonely tower
寂しく塔で無駄に過ごし
 
Waiting by an open door
ドアを開けたままにして待つ
 
I'll fool myself, she'll walk right in
愚かに己に信じ込ませ続ける、彼女が現れることを
 
And as the long, long nights begin
そして長い長い幾夜の日が始まれば
 
I'll think of all that might have been
私はもしかしたらあったかもしれないと思うことを一つ一つ想像するだろう
 
Waiting here for evermore
ここで永遠の長い時間の中で待ちながら
 
歌はここまでです照れ
 
これはただの失恋ではなく、傷心によってBeastは心のない自己中なmonsterから、感情豊かで思いやり深い強い人間へと成長した証の歌なのです。
 
それは後のシーンへ色々繋がりますウインク
 
今日はここまでです。お読みいただいた方、前回いいねをつけてくださった方、フォローをしてくださった方、本当にありがとうございますほっこり