映画 美女と野獣 Beauty and the Beast実写版の一部英語の翻訳とその解説になります。
ネタバレにご注意ください注意
 
チャプター15(開始1時間14分40秒辺り)に入ります。この章では二人がなぜこれほど急速に接近したのかを知る、重要なシーンなのでたくさん訳します。
 
庭にいるビーストにベルが声をかけます。
 
Belle: What are you reading?
何を読んでいるの?
 
Beast: Nothing.
何でもない
 
Belle: Guinevere and Lancelot.
グィネヴィアとランスロットね。
 
Beast: Well, actually...King Arthur and the Round Table. Knights and men and swords and things.
うっ、実際は…アーサー王と円卓の騎士だ。騎士とか、男達とか、剣とかそういうものだ。
 
・and thingsは等々やとか。
 
Belle: Mmm. Still...it’s a romance.
ふーん、それでも…恋愛ものよね。
 
a romanceの可算名詞で二人の恋愛関係。
 
『アーサー王と円卓の騎士』とは、名前の通り王様と騎士達の話ですが、実体を知っている日本人は多くはないと思います。
軽く調べただけなので、合っていないかもですが、参考程度に以下お読みいただければです。
 
1. アーサー王という実在かどうかははっきりしていない王様が、ブリテン(昔のイギリス)へ侵略してきたサクソン人(当時のヨーロッパ大陸のどこかの外国)と戦ったという5~6世紀の民間伝承をモチーフに、
 
2. 12~13世紀の作家達が魔法と聖剣伝説と騎士道を取り入れた『アーサー王と円卓の騎士』と、またそれとは別に、アーサー王の部下で伝説の騎士ランスロット(フランス人)を主人公にし、アーサー王の妻グィネヴィアとのロマンス(不義)について書かれた『ランスロまたは荷車の騎士』や『ランスロ=聖杯サイクル』ができ、
 
3. そこから一旦廃れたけれどまた19世紀からは今日まで文学・クラシック音楽・オペラ・映画・漫画の二次三次含めた作品が増え、ジャンルもバトル・アクション・騎士道・ラブロマンス・魔法ファンタジーなど千年以上をかけて新しいエピソードが生みだされている、生きている物語です。
 
日本で例えると、織田信長が大河ドラマから、信長のシェフや信長協奏曲のように、伝説的な人の情報やエピソードを元に派生してるやつです。
 
今回はビーストが『ランスロまたは荷車の騎士』や『ランスロ=聖杯サイクル』あたりの本を読んでいるところにベルが現れ、このやりとりになったかもしれません。
 
Beast: All right!
ああそうだなっ!
 
そこからほんの少し間を置いてベルはビーストに気持を伝えます。
 
Belle: I never thanked you for saving my life.
今まで命を救ってくれたことにありがとうって言ってなかった。
 
neverは決して~ないですが、べつの言い方ですとnot everで今まで~ないにもなります。
丁寧なお礼の言い方です。
 
Beast: Well, I never thanked you...for not leaving me to be eaten by wolves.
ああ、私もお礼を言ってなかったな…狼に食べられないよう見捨てなかったことに。
 
こちらはベルの言い方を使ってジョークに変えています。
 
この時、遠くから城の召使い達の笑い声が聞こえます。
 
Belle: They know how to have a good time.
皆楽しく過ごす方法を知っている
 
Beast: Yes. But when I enter the room, laughter dies.
ああ、だが俺が部屋に入ると笑い声が静まり返る
 
laugherは不加算名詞で、laughは加算名詞です。
あははという一回か多数の行為かがはっきりしていないのがlaugher、laughは一回の笑いとなるようです。
 
Belle: Me too. 
私もよ
 
このベルの言葉にビーストは意外そうな顔になります。
 
Belle: The villagers say that I’m a funny girl...but I’m not sure they mean it as a compliment.
村の人たちは私が変な子だって…でもそれがほめ言葉なのか私にはわからなくって。
 
Beast: I’m sorry... Your village sounds terrible.
気の毒に…。酷い村のようだな。
 
Belle: Almost as lonely as your castle.
この城でのあなたくらい孤独かも
 
almostを"かも"と訳しました。
My village is almost as lonely ad your castleの前のセリフに対して主語と動詞の省略です。
 
Beast: What do you say we run away?
逃避行するのはどうだろう?
 
what do you sayは提案・誘い。

 

 

二人は図書館へ移動しビーストは本を見せます。ちなみにこの時の映像で、個人的には閉じていた本の中になぜ埃?と思いましたうさぎ
 
Beast: A book that truly allows you to escape.
本当に逃避させてくれる本だ。
 
allow 人 to doは人に許可すると学校で学びますが、可能にする、で訳すとすごく使いやすい単語になります。
 
Belle: How amazing!
すごい!
 
実際の声ではhowが小さく、すごい!くらいな感じでした。なのでamazing!とだけ言っている人は心の中でhowがついているかもです。
 
Beast: It was her cruelest trick of all.
これは彼女がした魔法の中でも一番残酷なものだ。
 
Beast: It was just another curse.
これはもう一つの呪いでしかない
 
justはまさに、まさしくですか、しかないにしました。
 
Beast: The outside world has no place for a creature like me...but it can for you.
(城以外の)外の世界には私のようなものの居場所は(実際には)ない…だが(人間の)君になら(実際に行ける場所は)ある。
 
このcanも今回は可能のcanかと思います。
 
Beast: Think of the one place you’ve always wanted to see.
君がずっと見たいと思っていた場所を考えて
 
Beast: Now find it in your mind’s eye. Then feel it in your heart.
さあ、記憶の目をこらし、そして心で感じ取るんだ
 
直訳は今、君の頭の記憶の目の中にあるそれを探し、そして胸にある心でそれを感じるんだ。
 
・mindは精神・思考・記憶です。heartは気持ち・感情です。科学ではなく、文学においてはmindは頭にあり、heartは胸ににあります。
(ビックバンセオリーS2E1より)
 
理性のmindにはfind。
感情のheartにはfeel。
 
二人はパリに移動します。
 
Beast: Where did you take us? Paris. Oh, I love Paris.
どこに来たんだ?パリか。ああ、パリは大好きだ
 
王子様っぷりが出ています。
 
Beast: Notre Dame...The Champs-Élysées...No?
Too touristy?
ノートルダム、シャンゼリゼ…違ったか?観光地過ぎたか?
 
touristy 観光客の、観光客に人気
 
今日はここまでです。お読みいただいた方、前回いいねをつけてくださった方、フォローをしてくださった方、本当にありがとうございますラブ