文化放送メールマガジン

【水谷加奈の劇場型恋愛体質】より。


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夕方18時頃。

駅の改札を通ろうとしたら横でおじいさんが尻もちをついて倒れるのが見えました。

ごつんと音がして頭を打った様子。

後ろにいたサラリーマンらしき男性がすぐに駆け寄り、

「大丈夫ですか?」

と声をかけています。

「大丈夫、大丈夫」

と笑いながら答えたので、サラリーマンも去っていきました。

転倒したときの衝撃でふっとんだ眼鏡を自分で拾い、

座り込んだ状態のままスマホを触っているおじいさんを見てやはり心配になり、

私も改めて声をかけました。

「頭打ってたみたいだけど痛くないですか?」

「大丈夫、大丈夫」

同じ調子で答えます。70代後半くらいでしょうか。

見るとズボンの前が濡れている…。

お酒臭くはなかったので酔っぱらってはいないようですが、もしかしたら徘徊の恐れもあります。

「ズボン濡れてるけど、いつ?今?」

「大丈夫、大丈夫」

おじいさんはあいかわらずへらへらした表情でスマホの画面を見ています。

これは明らかに大丈夫ではないと思い、

急いで駅員さんに声をかけておじいさんを預けました。

 

本人が言う「大丈夫」って一番信用できないんですよね。

本当にダメな場合は「大丈夫」という言葉も出てこないのですが、

意識がある場合は大丈夫じゃなくても「大丈夫、大丈夫」と言ってしまうもの。

「大丈夫、大丈夫」を信用しないようにしましょう。