【奈良的風景の実際】いかるがの里・法隆寺編 その6 | 人生は唄方

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(つづき)

法隆寺南地区 並松
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現在の奈良街道(国道25号線)から1つ南の筋。
京都奈良・伊勢長谷・大坂堺のハブとして栄えた旧街道。



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白塗りの外塀、玄関ポーチから一階部分の外装は焼杉の黒で、二階部分は漆喰の白。そして屋根は再びチャコールグレーに反る。
慣例色の徹底したセパレーションがモダンである。

そして、外塀の一部が瓦葺き塀となっているが、母屋と同じ配色の小オーダーとなっていて、母屋の存在感がより対比的に映えて強調されている。


賑やかさが失われ、住宅地化した商店街は、町並みとしての統一感に乏しいが、洗練された和洋折衷の外観を持つ新しい建築をモデルとして、住民主体の修景がこの町で進んでいくことを望むのである。



古い家屋と並ぶ斑鳩小学校の外塀
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敷地前面の建築工作物の屋根は、瓦葺きで統一され、そのいぶし瓦の銀灰色の輝きが道の通行者の目にも留まりやすい。


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交差点の向かいに建つ町役場の屋根材と同じ「斑」紋の入った軒瓦が使用され、対向しあうことで、この土地が斑鳩町の要衝であることを示している。



斜向かいに建つ店舗兼住宅の屋根
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今、小学校に通う子供たちが親になり、その子供たちがこの学校に通う時には、外塀の瓦はどのようにエイジングした姿を見せているだろうか。



斑鳩町役場
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帝冠様式を思わせる巨大な寄棟屋根は、奈良特産のいぶし瓦で葺かれ、
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階層ごとに、骨太の高欄が強調されたコンクリート打ち放しのバルコニーが取り巻いているのが特徴的である。


(つづく)