2018/03/15 | かなちの冬眠せいかつ。

かなちの冬眠せいかつ。

21世紀の心身異常者! マイッタネww

リスカの傷を、1度だけ縫われたことがある。
通院日の前日に、肉がえぐれる深さで切って、出血が止まらないまま病院に行った。

血まみれの包帯を見た主治医が、
「傷見せて」
と言うから渋々包帯を解いた。
まだ血が止まらない傷口を見た主治医は、すぐに外科に連絡して、私は泣きながら外科に行った。

外科の処置室でベッドに横にならされ、医師が私の右腕を持ち上げ、そして言う。

「こんなことしちゃダメだよ。痛いでしょ?」

痛みは感じなかったけど、外科医のその科白に、何も伝わらない虚しさと傷を縫われる屈辱で涙がボロボロ流れた。
そのさまを見て、笑う外科医。

「何で泣くの。縫うのは痛くないでしょ」

違うよ、違う。
リスカの痛みで泣くことなんてない。
痛くないんだから。
ただ、外科医のその健常者の感覚が羨ましくて、どうして私はこんな目にあってるんだろうって思うと、悲しくて悲しくて涙が止まらなかった。

それ以降、私は通院日には包帯を巻いた上にリストバンドをつけて、血が滲む包帯を隠すようになった。
リストバンドは血を吸ってバリバリになったけど、縫われる惨めさに比べたらなんてことなかった。

カラダを切り刻まないと生きていけない人がいるんだよ。
リスカしてやっと、健常者のフリして社会に紛れこめる人がいるんだよ。
刻んだ傷口を隠して、必死で生きてる人がいるんだよ。

わかってなんて言えない。
ただ、受け入れてくれるだけでよかった。
それだけでよかったのに。ね。