そもそもの始まりについて振り返ってみようと思います。



始まりは90年代、
私はまだ義務教育中の子供でした。

たまたま見てたTVで、おそらく時間またぎ?の短い時間のローカル番組だったと思うんです。

そこで流れた曲にひと聴き惚れをしまして

そこからその時間またぎ?の番組を見てたんですが

ある日突然、その曲が流れなくなり、

番組も内容が代わってしまった記憶。

慌てました。

当時タイアップというものを知らなかった私。

曲名も歌ってるアーティスト名も何もわかりません。

携帯も持ってません。

わかっているのはイントロとサビの部分

とにかく唯一の移動手段である自転車に乗り、学区内も学区外も、

思い当たるCD屋さん、本屋さんへ

あの歌の人を探しに、行けるところまで何度も走りました。

視聴コーナーも全て聴いて探して
顔も名前もわからないけど何かわかるかもと音楽雑誌も探して

当然見つかるわけがなく。


もう二度と聴けないんだ…


日が落ちて暗くなっていく中、
自転車をおして泣きながら帰った苦い記憶です。


今思えば、周りの大人に聞けば良かったのかもしれませんが、

当時の私は思春期の入り口で

なぜか恥ずかしくて、誰にも言えなかったんです。


私は絶対にこの人がいい。

と思ってしまっていたので。




そこから数年経ち、学校で好きなアーティストの話に。

当時周りではV系が流行っていた記憶ですが


私は友人たちにあの歌の人のことを話しますが、絶妙な空気になります。
名前も顔もわからないのですから。


それ以来二度と会話に出すことはしませんでした。



大学生になり、まだ諦めてない私は学校のネットで探してみますがだめでした。

もちろんここまでにも好きなアーティストはいましたし、興味のあることは他にもありましたが、
定期的に思い出してしまうので諦めがつかないのです。

そしてこの頃、同年代に遅れてついに携帯を所持し始めます。

音楽配信を検索し、試聴を重ねますが全く辿り着かず。


アルバイトもし始めたので、広島市内のCD屋さんもまわってみます。

相変わらず試聴もするのですがその曲は見つかりませんでした。



どこにいるんだろう


きっと爽やかで素敵な人が歌っているはず


でも頼みの綱のその一曲だけ、しかも曲の一部しかわからない


もう何年も聴けていないけど心にはちゃんとある

なのにだんだん遠くなっていく気がする


こんなに探しても出てこないし

なんか、全部夢だったのかな

イマジナリーフレンド的な、
私だけのイマジナリーアーティストだったのかな


大好きなのに


幻だったのかもしれない。



まだ鼻歌検索すらなかった時代
今ならすぐに見つかっていたんでしょうか


その後色々とツライことも重なりまして

他人も自分も信用出来なくなっていった私は


ここで初めて挫けてしまいます。










↑↑辿り着くまで……あと約20年