社会的な視点を持ち始めた中学生は、社会問題に気付き始めます。

勉強は将来のためと言われてプレッシャーを感じることもあるでしょう。

そんな時に、こんな考え方はいかがでしょう。

 

中学男子考える

 

 

  学歴社会はイヤだ!への答え

 

今は、いい大学を出たからといって一生安泰に暮らせるわけじゃないけど
確かに有名な会社には4年制大学卒業生が多いかもしれない。
今は就職に学歴は付き物のようになっているね。

では、学歴社会になる前はどうだったんだろう
知ってる?
世襲制だったんだ。


お父さんがしている仕事を長男が継ぐっていうこと
お父さんがお店をやっていて、引退したら、長男がお店を引き継ぐ。
そして、家族みんなの生活をささえるんだ。
次男や三男がいたら、お兄さんの下で働いてお兄さんを支えることが多い。
基本的に生まれた時から決まっているんだね。

 

女の子?
女の子はお嫁さんになって家事をするのが普通。
昔は洗濯機も炊飯器もないから家事にはとても時間がかかったからね。
良い奥さん、良いお母さんになることが求められた。
それに加えて家の仕事を手伝うことも多かった。

 

つまり、世襲制の時代は自分でやりたい仕事を選べる人は少なかったんだ。
今の社会とどっちがいい?

 

家の仕事以外のところに就職する場合は知り合いの紹介や人物を保証する保証人が必要なこともあった。
でもそれはとても手間がかかることだし、「立派な青年です」というような紹介ではわかりにくい。立派レベルを計る方法はないからね。

 

明治以降、子どもがみんな学校に行けるようになったし、大学もできた。今は大学も身近になって、進学率も高くなった。専門学校という選択肢もある。
多くの人に進学のチャンスがあるといえるね。
学歴は、選抜する手がかりとしてはかなり公平な方法になったんだ。
そして、実際に学歴が高い人が、学んだことを生かして仕事の場面で活躍することは多い。
だから就職の時には学歴を聞かれるんだ。

 

でも、技術職やスポーツに関してはちょっと違うし、
中卒だけど社長になった人もいる。
それに今は、大学の名前より本人の能力を見ようと、企業は工夫をしているよ。有名大学卒業だから好きな会社に就職できるわけじゃないということさ。


高学歴をうらやむより、世襲制でなくなった現代社会でどう生きていくか、現代社会にあふれるチャンスをどう生かしていくかを考えてみたらどうだろう。

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いかがでしたか? これまでのお話は〈かな学習室〉で実際に小学校高学年~中学生に「そうか!」と言ってもらっている説明です。