【起業家への伝言】第10号 船井総研ロジ㈱ 菅 重宏
起業家にとって第一優先で整えるべき数字は「キャッシュフロー」である。
いわゆる収入と支出のバランスとタイミングをどう整えるかがポイントとなる。
そのためには起業前のイメトレと助走(試走)が欠かせない。
【数字マインド】第一ステップはキャッシュフローづくり!①
■まず何よりも、キャッシュフローをプラス(+)にする。
起業して当面は、損益計算書をつくることが起業家の短期勝負と思いがちだが、
それ以前にキャッシュフローが回る(プラスにする)ことが第一のポイントである。
「儲かってるはずなのに、キャッシュが足りない!」なんてことは日常なのだ。
以前「資本金を食い潰すまでに資金を得ることが起業の第一ステップである」
とお伝えしたが、これをクリアするのが最初の難関であることは間違いない。
人間に例えれば、起業時の資本金は血液総量。
それが起業して、だんだん目減りしていく。
想像以上になんやかんや出血する(出費がかさむ)のである。
出血を少なくする努力(始末)はできてもゼロにすることは難しいため、
すぐに輸血の段取りをしなければ人間(企業)は生き残れないのである。
出血>輸血(キャッシュフローマイナス)であれば起業は弱っていき、
出血<輸血(キャッシュフロープラス)であれば起業は成長ステップに乗る。
至極単純ではあるが、これが大きな壁となるのである。
自分自身、起業前に「売上(顧客)をつくるイメージ」はしていたつもりだったが、
それがいつ現金として手元に残り、そして支払うのか、というイメージが弱かった、
というか「実感として、よくわからなかった」というのが本音のところだ。
例えば給与。
顧客からの入金より前に支払うのが通常だろう。
これだけのことで、瞬間的に資金マイナスとなるのである。
起業した後は、キャッシュが手元にいつ入るか?が何より重要であり、
理想は前金、次に当月末入金、最悪でも月末締め翌月末現金(30日サイト)と
決めておくべきだろう。
仮にこの条件を受け入れてもらえない場合は・・・取引しないことだ。
「自分たちの業界は違う・・・」と言ってる方は、その運転資金分を資本金として
起業する前にしっかり積んでおくことだ。
事前に、前金が可能なビジネスに仕立てておくこともアイデアの一つであろう。
事前に、資金回収が早いサービスをいくつか組み込んでおくことも良いであろう。
最近はファクタリングなど、早期資金化サービスも充実してきてはいるが、
起業して間もなくは自社の与信度合いが低いため、このようなサービスは知っていても
利用できない場合がほとんどであろう。
もちろん小切手や手形は、振り出しも受け取りもNGである。
このように、起業前に売上のつくり方と入金・支払いのタイミングをしっかり
イメトレしておく(できれば起業前に助走・試走しておく)ことが重要である。
入金・回収は早く(最長30日サイト)、支払は遅く(最短30日)が鉄則である。
つまり『入金を確認してから支払う』という手順を決して忘れないで欲しい。
そして「資金繰り表は起業家自らが作成すること」を必須としてもらいたい。
「キャッシュが足りない・・・」とは起業家にとって死刑宣告と同義であり、資金繰りに
悪戦苦闘しはじめると、起業家の能力も時間もすべて奪われてしまうからだ。
この苦しさは、経験しないとわからない。
人の話を聞いただけでは全く実感できない世界だろう。
できるだけその大変さは避けて欲しいし、前向きな活動に集中したいなら
資金繰りをきっちり詰めることだ。
最後に・・・
当面は売上(顧客)をつくり、回収を早め(これに気がつかないことが多い)、
キャッシュを安定させることが、起業家の安心と企業の安全性を高めることに
間違いはない。
果して、同志はどう考動するか?
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