今日は、文章のみです。


じいちゃんの命日に
「死」ってことを考えた

じいちゃんと一緒にいた頃、じいちゃんが死んでしまうなんて想像もしていなかった。



でも、いなくなってしまった。


身内の「死」

先輩の「死」

死ぬってこと。
考えると怖いけれど、
絶対人は死ぬ。

婆ちゃんも、爺ちゃんも、
父ちゃんも、母ちゃんも、
そして自分も。

絶対考えますよね、死んだらどうなるんだろうって。

​今日は叶えることのできなくなった目標のお話。





お世話になった先輩が亡くなられた時に
自分の目標はひとつなくなった。
叶えることができなくなった。
それは



星由里子さん。




初めて入った劇団で
初めて近くで、稽古から本番までずっとそばでお芝居をみさせていただいた方。

初めてお会いした時はオーラが凄くて話すことなんてできなかった。




稽古を重ねていくうちに、星さんが声をかけて下さった。
お菓子持ってきたからなくならないうちにとっときなさい!と、笑顔で。

当時新人で迷惑しかかけてなかったであろう私たち若手に、星さんはいつも声をかけてくださいました。


劇場入りしたある日
楽屋に呼んでくださった。

あなた頑張ってるわねぇ

と。
嬉しかった。
その時にありがとうと書かれた手紙と、猫ちゃんのキーホルダーを頂きました。
お揃いなのよ、と。

宝物。



本番中に下袖から特等席で見れる星さんのお芝居が大好きでした。




キラキラ輝いてる、星さんが大好きでした。






そして舞台が終わったあとも連絡をくださり、
私が劇団で初舞台の出演が決まり、
初日を迎えた日に、星さんからメールが来た。

「稽古中で見に行けないのが残念です、」

「早く同じ舞台に立ちましょうね」

と。

体に雷みたいに、ビビッと気合いが入った。





その後、私は星さんの舞台を見に行った、楽屋に呼んでいただきお芝居の話をたくさんしました。

私が、
「次の舞台はそんなにセリフがある役じゃないんです」
というと星さんは



「あら、いいじゃない。役に大きいも小さいもないのよ、小さいと感じるならそこに小さい役者がいるだけよ」




また、ビビッときた。

星さんは後片付けをしながらさらっと言った言葉だったけれど、私は痺れた。



本当に
素敵な人でした。

亡くなられたと、
当時の付き人の方から連絡を頂きました。

電車に乗ろうとしていました。
ホームで涙が止まらなかった。

その場で何本も見送った。



私の目標は、
叶えることができなくなってしまった。



私は今でも星さんからの言葉を胸に生きています。

小さな役者になってたまるかと、思っています。




本当に大好きな大先輩です。






頂いたねこちゃん。