ムービング、ええっすわ。〜卓人によるバドミントンシューズ評〜 | 11本の得点 よりも 1回のマグレ

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庸愚な用具フリークの落書き帳。

ムービングエースのワイド版出るそうですよ。



春の新商品、続々と出てますね。

やはり話題の子と言ったらこちらですね。


グレ ムービングエース

ニッタクヨネックスの共同開発シューズです。
ヨネックスと言えばバドミントンで圧倒的なシェアを誇るスポーツメーカー。
卓球で言うところのバタフライ‥‥‥よりも存在感あるほどのメーカーです。
バドミントンに詳しくない私でも知ってるくらいですから。
因みに私の好きな選手はピーターゲート(ゲードでした。2023.5.2訂正)です。

さて、共同開発シューズと言われるとパッと思い付くのがバタフライ×アシックスで売り出したエナジーフォースシリーズ。
アッパーをバタフライが、ソールをアシックスが手掛けたシューズでした。
ムービングエースも例に漏れず(?)アッパーをニッタクが、ソールをヨネックスが、と言うパターンのよう。

画像で判断するに、こちらのモデルのソールがムービングエースに使われている様です。

パワークッション エアラスZ
エアラスはヨネックスのバドミントンシューズの中で「軽量」をウリにしたモデル。
初代が2015年にリリースされると


ヒット作となり、翌年にはシースルー部分を増やした進化版のエアラス2がリリース。
その後もカラーバリエーションやサイズを増やすなどしてあっという間に看板商品の立場を得ました。

その4代目にあたるのが2020年の末に発売されたエアラスZです。

ついでに言うと2018年発売の3代目、エアラス3も同じソールを採用しています。


但し現在販売されているエアラスZは昨年末にモデルチェンジしたもので

ベトナム製から中国製に切り替わり、靴底が六角形パターンのヘクサグリップソールから新型のラディアルブレードソールに変わっています。
(ラディアルブレードソールは2021年の終わりからパワークッション65Zをはじめ、他モデルでも順次採用されていってる模様)

この、名前は一緒だけど仕様が変わってる。のモデルチェンジが有るからか

バドミントンのお店では品番を書いて陳列してる場合もありました。
今回のエアラスZだと、SHBAZMとSHBAZLが六角形ソールの旧モデル、SHBAZ2MとSHBAZ2Lが変形十字ソールの新モデル(通称エアラスZ2)になります。
たぶんですがこの品番は
SH→シューズ B→バドミントン用(テニスシューズだとT) AZ→エアラスZ M→メンズ(ウィメンズモデルだとL)という感じでしょうね。

それではざっくりとした比較行きましょう。
ミントブルーのほうはエアラスZメン(3E設計)
パステルピンクのほうはエアラスZウィメン(2E設計で少しスリム)
比較対象はウエープメダル5で、全て24.0cmです。




やっぱ卓球シューズって軽いんや‥
アッパーは表面にメッシュがもろに出してあっていかにも軽そう、そして柔らかい!このシューズの上でお醤油をぶちまけようもんなら一瞬で染み込んで茶色いシューズになっちゃいますね。
これはエアラスZだけなのかな。エアラス1〜3と現行のエアラスZ2は表面がスキンで覆われてる感じだったけれど。
あと、まさかのメンとウィメンで重さ全く一緒!?
軽量を謳いつつも、踵部分のクッションがしっかり確保してあるのは予想通り。
爪先部分は親指から中指にかけての箇所がウレタン材(かな?)で補強してありますね。恐らくココが1番負荷が掛かって壊れやすいのでしょう。
(それでも、エアラスは軽いけど耐久性がね‥と難癖つける人が居るようです。卓球なら関係なさそうだけど。)

履いた感触はメダル5より柔らかくて、フィット感しっかりめといった印象が強いですね。
メンのほうは3Eという割にワイド感がそんなに無いなあとも感じるほど。まあミズノもウエーブドライブとメダル、どちらも2Eと言っておきながら大分履いた感触違いますからね。
現行モデルは4E設計のエアラスZワイドがラインナップにあると言うのもなんか納得。というか現行モデルは同じエアラスZメンでもさらにタイトに感じました。なんかアッパーが突っ張るというか。
逆にウィメンのほうは、あれ?メンとそんな変わんなくね?そこまでスリムか??と感じてしまいました。もしかしたら間違えてメンを2足ゲットしてしまっていたかも‥?

気になるムービングエースと共通のアウトソールなんですが‥
めっちゃ止まる!
結構埃っぽくてくたびれた床の練習場で(しかも湿気てる日に)テストしましたがへっちゃら!
普段何気なく履いていたメダル5でしたが、案外粘ってグリップするゴム質だったんだなあと改めて感じました。
それに対してエアラスZのソールは剛性感がしっかり有るけどゴム質が良くてピタっと止まる。
何となくゴム質はアシックス系に近いなあと感じました。
あとは後述するクッション材ですかね。
衝撃吸収だけではなく反発力への変換もしてくれるので蹴り出しが楽チン。
踵部分が厚めなので気持ち前傾姿勢になるのもあるのかな。
気付けば30歳突入のかんなぎ。足腰へ優しいシューズは自ずと高評価になってしまいます。バドシューへの転向も視野に‥?

とはいえエアラス以外のバドミントンシューズは剛性感とか安定感、捻挫防止をかなり重視しているので
(バドミントンシューズの超王道モデル、パワークッション65Z 24.5cm)
これくらいの重さにはなっちゃったりします。あと単純に卓球シューズよりもアッパーが硬い笑っ
(他にもミズノのウエーブクローを履いたりしてみましたがこちらもなかなかしっかりめ‥)



(やっぱり卓球専用シューズってエグいわ‥アタックエクスカウンター2 24.0cm)

ところで

ヨネックスと言えばこのパワークッション。
なんと生卵を上から落っことしても割れない。
それどころかトランポリンのようにぽよ〜んと跳ね返す。
すんげえ素材を武器として持っている企業です。
初代エアラスとエアラス2はパワークッションが
エアラス3とエアラスZは進化版のパワークッションプラスが搭載されています。
パワークッション→7m上から落とした生卵が割れずに4m以上跳ね返る
パワークッションプラス→12m上から落とした生卵が割れずに6m以上跳ね返る)


モデルによってパワークッションとプラスを使い分けて、キャラクターの違いを生み出してるみたいです。
逆に、アウトソールのパターンはどのモデルも似通っています。
アウトソールの形状やグリップ力を重視する卓球シューズとは違って、
アッパーの構造とミッドソールの性能でシューズが決まる、と言うのがバドミントンシューズの考え方なのかも知れません。
(なのでバドミントンショップの店員さんに卓球シューズ見せるとぐにゃぐにゃでビビられますし、「このニッタクのシューズ、ヨネックスの靴底使い回してるみたいなんで同じ靴底のやつ見せて下さい!」と言っても怪訝な顔されたり「いや‥競技が違うんで‥参考にならないですよ?」と言われたりします。)

今回紹介したエアラスZや3の靴底には覗き窓が付いており、外からでも黄色いパワークッションプラスが見られます。
インソール側からグイグイと押すと、このメロンパンっぽいやつが変形する姿が確認できます。
なのに

なぜムービングエースでは蓋をした🤔。

では最後に2023年春現在のヨネックスのバドシューを軽ーく見ていきましょう。果たしてムービングエース(税抜き1万8千円)の価格設定は適切なのか。
なお商品名の後ろにスリムやSFと付いているものはワイズが2E設計(幅狭)、ワイドと付いていると4E設計(幅広)、ミッドと付いていたらミッドカット(くるぶしが出ない高さまでアッパーがあり捻挫予防の味方)、ウィメンと付いていればレディース向けモデルです。
逆に特記事項がなければ、3E設計・ローカットと言うのがヨネックスのシューズの基本仕様みたいです。



670  7,000円
771スリム  9,500円
840ミッド  10,000円

3桁数字のものはエントリーモデルのようです。
670は踵にのみパワークッション搭載、残りの2者は爪先と踵の両方にパワークッション搭載。
エントリーモデルと言っても上位モデルで過去に採用されていたアウトソールを使い回ししているみたいで、ただ安く作っただけのシューズとは訳が違いますね。
670は初代エアラスのアウトソールと同じデザインに見えますし、771は65Zとエアラス3のニコイチ仕様??先代モデルの770SFもスポーツ用品店でまだ見掛けます。
840も65シリーズの過去作で使われていたデザインっぽい。




65Z  14,000円(桃田賢斗カラーのみ15,000円)

ヨネックスのバドミントンシューズのロングセラーモデル、
パワークッション65の最新型です。
ミズノで言うところのウエーブドライブ的な存在。
これも65Z、65Z2ときて実質65Z3です。スリム仕様もワイド仕様も用意されている、幅広いユーザーに向けられた超王道モデル。
65Zスリムは少し前だと66Zと言う名前で売られていました。66Zのホワイト×ネイビー、めっちゃ好きなデザインなのに悲しいくらい足の形に合わなかった‥くぅ。



エアラスZ  15,000円

今回しつこく話した軽量モデル。
65とエアラスはともに踵側がパワークッションプラス搭載で爪先側はパワークッション。



コンフォート3  12,000円
コンフォートZ  16,600円

クッション性重視モデルです。
爪先側、踵側、どちらにもパワークッションプラス搭載。
コンフォートZワイドミッドは色遣いがムービングエースそっくり‥けど中身は別物かなぁ恐らく。
ものすんごく柔らかそう。



エクリプションZ  16,500円

コンフォートのクッション性+ねじれ剛性の強いアッパー→限界性能アゲアゲつよつよモデル。
アウトソールが爪先側と踵側で完全分割されてません。一部分繋がってます。
ウィメンズモデルのカラーリングが好きすぎる



88ダイヤル  17,500円

65Zをベースに、美誠ちゃんシューズでお馴染みのカチカチを搭載。



インフィニティ  24,000円

カチカチ2個にしてみたで。足全体を均等にホールドできんねや。
ブーティ構造やから履き心地もええで。
シームレスのスキンやからシュッとしとるやろ。
メタリックカラーもごっつかっこええやろ。
全乗せみたいなシューズやけどな、実はな、パワークッションプラスが搭載されとんの踵側だけやねん。堪忍してな。

【結論】
YONEX パワークッション エアラスは卓球でアリのシューズ(あれ???)