苫小牧のイトーヨーカドーが、今日閉店となった。



祖父母が住んでいることもあって、苫小牧は自分にとって特別な街。


そんなこともあって、とても残念に思う出来事だ。





自分が子どもの頃、親の仕事の関係で、他の家庭のようにキャンプやら家族旅行やらのイベントも無い我が家にとって、盆と正月の苫小牧行きは数少ない一大イベントだった。




特に、お正月にお年玉をもって、苫小牧駅前の長崎屋やイトーヨーカドーにおもちゃを買いに連れて行ってもらうのが、本当に楽しみだった。





しかし、苫小牧駅前からは丸井が無くなり、ダイエーが無くなり、イトーヨーカドーも無くなった。


長崎屋は果たしてどうなるのか?とても気がかりだ。








苫小牧は道内でも数少ない、人口増の発展している街だ。


その苫小牧でさえ、駅前の中心市街地はこんな状態なのである。



ご多分にもれず、郊外にロードサイドショップが増え、巨大なイオンのSCができ、JRでは札幌への消費流出が著しい。




経済の理屈から言うと、経済力のある地域、便利なところに人は集まる。




中心市街地が衰退するからと、感情的に反対したところでなんの力にもならないし、変化がおきるわけではないだろう。




しかし、釈然としないのは、果たして便利な郊外店に行けばすむから、それでいいじゃん。。。。。っていう話で済むのか?という疑問だ。





駅前の中心市街地は、行政だったり、商店主だったり、市民だったりが長い時間をかけ、歴史を刻んで、築き上げてきた土地だ。いわば「公」的な、あるいは「共有」的な土地だ。



だから、周辺部より中心市街地の方が、一般的に「地価」が高いのだ思う。



それだけ価値が高いということだ。



それを、土地が高いからと、地価の安い郊外に機能を簡単に移動してしまうと一体どうなるのか?



それまで築いてきたもの、価値を失ってしまうことにつながるのだ。








イオンは、出店する際には10年後の撤退のコストを視野に入れた上で、店を出すのだそうだ。



イオンが出店し、中心市街地が衰退し、産業が衰退し、人口が減れば、イオンも利益が上がらなくなる。




そうなると、地域に縁も無ければ義理もないイオンは、さっさと撤退する。




店は、閉店しても、また景気の良い地区に出店すればいい。




でも、住民はそう簡単には移動できない。




まして高齢化が進行し、車の運転もままならなくなった住民は、一体どうすれば良いのか?




イオンも撤退した後、中心市街地に行ってみても、すでにもう何も残っていない。




歴史と積み上げてきたものを失った後で、気づいてももう遅いと思う。





年末年始、各地のイオンSCは混雑していただろう。




嬉々として買物をしていた人々は、果たして理解しているのだろうか??





「イオン」に「まち」の代りは、決してできないのだということを。