先日ご紹介した

 

 

 

 

と同じ作者の本をご紹介。

 

 

 

 

根底に流れるものは

老父よ、帰れ、と同じかな。

作者の「介護観」が見え隠れします。

わたしは

「老乱」のほうが断然面白かったです。

一気に読んじゃった。

 

妻を亡くして

1人暮らしの父親。

少しずつ認知症が見え隠れして

近所に住む息子夫婦は

「火事を起こすんじゃないか」

「車の運転はやめてほしい」

「一人暮らしはもう無理なんじゃないか」

とやきもきしています。

 

父親自身も

衰えていく自分を自覚していて

毎日のこまごましたことを

日記につけています。

この日記が切ない。

だんだん

ひらがなが多くなり

書き直しが多くなり

文章が短くなっていく…。

 

「老父よ、帰れ」との最大の違いは

介護される側、

つまり父親の視点も入れて

描かれていること。

父親、家族が

交互に一人称で語っています。

 

家族も悪気はない。

悪気はないけど

父親を試すようなことをしたり

あれはダメ、これはダメと

口出しして

どんどん父親を追い詰めて

結果的に認知症が

悪化していく…。

 

本当は

どうしてあげればよかったんだろ。

どうすれば

幸せな最期を迎えさせて

あげられたんだろ。

息子夫婦は

「何かを間違えてる」

んだけど、

具体的にそれが何か、

説明するのが難しいのです。

 

ちょっと長いけど

小説好きな人には

めっちゃおすすめです。

 

 

いつもお読みいただき

ありがとうございます。

今日は何位かな↓

 

にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 介護ブログ 高齢者福祉・介護へ
にほんブログ村