今日は、

今まで診てきた中で

印象深かったDさんのお話。

 

認知症があったDさん(女性)は

自宅で娘さんの介護を受けながら

生活されていました。

でも、

次第に認知症状が強くなり

在宅主治医は

薬をいっぱい飲ませるようになり

それでも症状は落ち着かず

娘さんの手に負えなくなり

施設に入所となりました。

 

このDさん、

想像以上に大変で‥。

 

とにかく止まれないんです。

ずーっと歩いてる。

24時間。

ぐるぐるぐるぐる。

止まれないから食事もとれず

職員が横を歩きながら

ジュース状の栄養剤を

隙を見て

お渡しするという状態‥。

 

「疲れたでしょう。

ちょっと座りますか」

と声をかけると

一瞬座るのですが

やはりすぐ立ち上がって

またぐるぐるぐるぐる。

 

Dさんだって止まりたいんです。

しんどいんです。

でもじっとしていられない。

なんだか、

童話の

「靴をはいたら踊り続けちゃう女の子」

みたいだなあと思いました。

なんのお話でしたっけ???

とにかく切ない~。

 

眠れず

食べられず

歩き続けているので

憔悴もハンパなく。

薬の副作用だと思って

薬を切ったけれど良くならず。

Dさんもぐったり。

足ももつれがちになり

職員も24時間付き添って歩き続け、

もちろん職員もぐったり。

 

 

結局

ご家族と相談して

専門病院にお願いすることにしました。

 

つづく‥。