先日、97歳の入所の方が亡くなりました。

 

ご家族(息子さん)がとても熱心で

朝に夕に

施設に通っていらっしゃいました。

 

少し熱が出ても病院に連れて行きたい!

という感じのご家族で

「年も年ですからね~。

このまま施設で治療しませんか」

とわたしは何度言ったことでしょう(笑)。

全然、受け入れてもらえませんでしたけど。

 

世間一般には「十分なお年」でも

息子さんにはそうは思えなかったんでしょうね。

でも

病院に入院すると体力が落ちるので

病院に連れて行くのが

いいことか悪いことかは「賭け」です‥。

 

最後、

お食事もできなくなってきて

それでも

病院に連れいていったところ

「入院治療の対象ではない」

ときっぱり言われて

息子さん、

やっと受け入れることができたようです。

 

わたしの説得力がなかったのもいけないんですが

結果として

病院と行ったり来たりしたことも

(医療資源は無駄に使ったかもしれませんが)

息子さんの心の準備には良かったのかな、と

今は思っています。

 

最後は施設で

静かに静かに旅立たれました。

この話を友達医師にしたら

「ソフトランディングできてよかったね」

と言われました。

人間、みんな着地する日がきます。

できるだけ穏やかに着地できたらいいですよね。

ご家族の気持ちにもよりそいたいし

でもどこかで見送らないといけないし

難しいです。