医療従事者向けサイトに
「胃瘻適応者への長期間の鼻腔栄養は
虐待だ」
という記事が載っていました。
わたしも深く同意します。
鼻腔栄養というのは
鼻から胃まで細いチューブを入れて
そこから栄養を流し込む方法です。
病室ですぐできる処置なので
食事がとれない患者さんに
よくする栄養療法です。
胃瘻は
胃カメラを飲んでいただいて
皮膚の外から胃に向かって穴をあけ、
チューブを留置し、
そのチューブを使って栄養剤を入れる方法です。
胃カメラ、穴をあける‥ということに
抵抗がある家族さんが多い、です。
マスコミの
「胃瘻は悪いこと、かわいそうなこと」キャンペーンもあったしなあ。
でもね。
鼻腔栄養、本人はしんどいんですよ~。
鼻に24時間異物が入ってる、
しかもそのチューブが中途半端に抜けると
注入した栄養が肺に入って肺炎になる。
喉にチューブが入ってると経口摂取訓練もできません。
声も出しにくい。
そのまま見送る決断もできない、でも胃ろうにする勇気もない、
家族の「逃げ」のための鼻腔栄養はやめてください。
わたしはいつも患者さんの家族に言います。
「鼻腔栄養にするくらいなら胃ろうにしてください。」