こないだ会った患者さん。

82歳女性。

めっちゃ元気(笑)。

検診で

不整脈でひっかかったとのこと。

自覚症状なし。

 

心電図をとると

確かに心房細動がありました。

心臓が不規則に収縮することによって起きる

不整脈の一種です。

そんなに珍しい不整脈ではなく

60歳以降急激に増え、

80歳以上だと10人に1人でみられると

言われています。

 

若い人だと

根本治療もありますが

ご高齢だと治療の目的は2つ。

脈をあまり早くしないこと。

そして血の固まりができるのを防ぐこと。

心臓が不規則に収縮するので

血の固まりができやすく

その血の固まりが脳梗塞などの原因になるのです。

 

というわけで

血が固まらないようお薬治療をお勧めしました。

脳梗塞予防です。

ところが患者さんは

「わたしお薬が嫌いなの」

‥‥このセリフ、よく聞きます(笑)。

 

しばくしてからこの患者さん、

「先生、わたし毎日がんばって納豆を食べることにしました!

ナットウキナーゼが血液をさらさらにしてくれるんでしょう?」

 

え、納豆!?

 

 

確かにナットウキナーゼは

抗血小板作用があり、

末梢での血液凝固を防ぐといわれています。

でも、心臓でできる血の塊は

また別なんですよ~、残念。

 

それに、

がんばって(?)毎日納豆食べるくらいなら

薬のほうが簡単で安上がりじゃないかしらん。

好きで食べるならいいけど。

「とにかく、お醤油かけすぎないでくださいね!」

と申し上げておきました。