赤坂ACTシアターで宝塚歌劇花組公演『ハンナのお花屋さん』を観る・・・の巻10/15 | 乾パンのブログ

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やっと自宅に戻ってきました・・・

神奈川県も福島県も雨ばかりの1ッ週間でしたな雨

寒いです。

 

この前の日曜日は、東京都港区赤坂にある赤坂ACTシアターまで

宝塚歌劇花組公演『ハンナのお花屋さん』を観に行きました演劇

15時30分公演。

 

 

雨降ってて寒かったなぁカゼ

 

直後のこの時に感想を書きましたが、書き損ねた事を以下に示します。

しかしながら今では忘れた事が多いですから、直後に取りあえず第一感を書いておいて正解でした。

 

『ハンナ~』は植田景子先生の作品。

花組トップコンビ、明日海りお、仙名彩世の主演公演・・・

 

正直あまり期待して観たわけではないのですが、思わぬ良作で驚いた次第です。

景子先生の作品は個人的にはあまり好きではないのですが、こんな作品も描けるんですねぇ。

 

 

舞台は2014年(平成26年)の英国ロンドン某高級住宅街。

ノルウェー生まれのクリス・ヨハンセン(明日海りお)が経営する「ハンナの花屋」という花屋さんが舞台。

 

そこにクロアチア生まれで職を求めて英国にやってきたミア(仙名彩世)が訪れるところから、

話が動き始めます。

 

そのお花屋さんというのが(私的には)理想郷の世界でねぇにひひ

理想的な上司、理想的な同僚、理想的な部下、理想的な仕事、理想的な職場・・・

こんな世界はどこにもない・・・そう、当にユートピアと思うよ。

 

クリスはねぇ・・・

マックス・ウェーバーが述べる他人を支配する3概念(伝統的支配、カリスマ的支配、合理的支配)で

いうところの典型的なカリスマ支配経営者に感じる。

 

彼の個人的魅力によって、彼の造る花に付加価値を与え、高値で花を売りつける・・・

意地悪く言えばそう言えるわけですが、芸術とはそもそもそんなモンですからね。

 

しかしながら、より機能的・効率的・合理的に機能する地雷という兵器にたいして、

「無駄なモノ」とも言える花が、時として人に生きる上での寄与する影響が大きいんだよ、

と言いたかったんだと私は解釈いたしました。

 

 

実際のところですねぇ、話の舞台を完全に現代として、

ヒロインをシリア難民やアフガニスタン人に設定すれば、景子先生凄い!!と思ったんですが、

さすがにちょっと無理だったようです。

 

自分の国に数十万人規模の、人種も、言語も、文化も、宗教も、風習も全く異なる難民がやってきたら。

自分等の税金で彼らを保護しなければならない。

しかも一定数のテロリストも難民に紛れ込んでいる(と考えられる)としたら・・・

 

オーストリアの総選挙でもあったように、この寛容的政策に否を主張するのは国民として自然です。

しかしながら人として、困っている人たちを見捨てられないという感情を抱くことも自然であります。

 

実存主義的に目の前にある現実をどうとらえるかはてなマークというテーマをステレオタイプ的ではなく、

クリスの「自分探し」というある意味、対幻想的命題とも絡めて、よくぞ巧みに表現したなぁ・・・

というのが私の感想です。

クリスは父親の庶子なんですよねぇ・・・

景子先生GJですよラブラブ!

 

キキ(芹香斗亜)がみりおの父親役とは何ぞやだったのですが、

物語の現世(2014年)ではキキを登場させずに、あくまで過去の場面のみ登場ってのも上手い描き方。

 

ハンナ(舞空瞳)が浮き世離れして「聖人」的描かれ方ですが、

これがクリスの幻想(対幻想)の中の母親だったんだろうなぁ・・・と思ったら泣けてきましたしょぼん

 

 

2幕中盤にクリスが自分の生家を訪れて、やっと「自分探し」に終止符を打つ場面ね。

キキと舞空も登場してデュエットソングを歌いますが、その場面で号泣あせる

雰囲気で泣いてしまったのですが雰囲気作りが凄いンです、こりゃさチョキ

 

主人公、クリスは明日海りお

こんな「良い男」は30過ぎまで独身で売れ残るなんてあり得んと思うけどね。

結局、ヒロインと純愛の関係に至るってのが(女性客がほとんどの)宝塚歌劇らしいのでしょうかはてなマーク

みりおは仰々しい役よりもこのような役の方が似合っているように感じる。

但し、セリフ回しで舌っ足らずに怪しい場面あり・・・

ある意味、これがみりおらしいと言えるのか音譜

 

ヒロインのミアは仙名彩世

「綺麗な役」ではないのですが、これがゆきちゃんの役割なんだろうなぁ・・・

 

クリスの父、アベルは芹香斗亜

何だか人間離れした雰囲気の役でねぇ

自分の愛する者を失って、みりおにすがって泣く場面が凄い。

これだけの演技を見せつけられたら応援するしかねぇだろうよクラッカー

宙組での活躍を懇願いたします。

 

クリスの母、ハンナは舞空瞳

研2にしてよもやのタイトルロー!?

この舞台で1人だけ「世界観が違う」ような演技ですがこれも納得です(クリスの幻想ですからね)

舞空さんのあまりの「ヒロイン」振りに、私の頭はぶっ飛びました。

もしかして欺されているのかもしれませんが、これだけ欺すだけの素質があるんだったら、

大した役者ですよ。

舞花さんの大ファンになってしまいましたが、これが一期一会の出会いなんでしょうな。

 

クリスのビジネスパートナー、瀬戸かずや

スリーピースのスーツ姿が格好いいドキドキ

憧れます。

 

クリスの叔父(アベルの義弟)、高翔みず希

渋くて良い役だなぁラブラブ

こういう役が出来る役者が組にいるってことは花組の強みですよグッド!

 

花屋の店員、音くり寿。

相変わらず童顔の娘役さんにひひ

100期首席で話題となりましたが、もう研4ですから速いなぁ汗

取って付けたような役柄でしたが・・・あまりに童顔過ぎて使い方が難しい娘役さんかも!?

 

花屋の店員、優波慧

セリフ量も多いし、かなりの芸達者と察します。

新公主演したんだったっけなはてなマーク

花組のひとこに似た感じで、かなりモテそうな新進男役さん。

あの事件がなければ、私も応援していたんですけど、残念です。

 

その他・・・

アベルの正妻ソフィアは白姫あかり

夫が本当に愛したのはハンナ・・・」か・・・

可哀想な人でもあります。

あかりちゃんは美人ですね。

 

(失礼ながら)エラの張った人、羽立光来

ドッカンドッカン、笑いを取っていたなぁラブラブ!

トリックスター役が出来ますが、特徴的なお顔立ちで使い方が難しそう。

 

菜那くららちゃんもあっちこちに別役で登場で目立っていたなぁ

好きな娘役さんの1人です。

93期ですから・・・キキや愛月や咲奈と同期か。

 

 

観に行ってよかったなぁラブラブ

これこそが別箱公演の魅力でもあります。

 

でもこの公演が東京のみなんて勿体ないですよ。

 

それにしても、音くりちゃんが店長で「ハンナのお花屋さん」はやっていけるのかなはてなマーク

クリスの「カリスマ的魅力」で持っていたような店だからな。

店長って店を経営するセンスも必要なわけだし・・・と下世話なことも想像しました。