天王洲銀河劇場で「ニジンスキー」を観る4/26・27 | 乾パンのブログ

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23日に引き続いてですが、天王洲アイルにある天王洲銀河劇場まで東山義久さん主演「DANCE ACT ニジンスキー~神に愛された孤高の天才バレエダンサー~」を観に行きました走る人

26日のソワレと27日14時公演で今回3回目、初演と合わせたら8回目の観劇・・・



やっと面白さが分かってきたと言いますか・・・

楽しかったですドキドキ


今日見て初めて気が付いたのは、ニジンスキーは触媒であって、「だから私は夢を見た」で「彼に狂わされた」3人、ディアギレフ・ニジンスカ・ロモラの物語なんだな、と言うこと。


で、ニジンスキー本人はと言えば・・・捕らえどころがない、よく分からない人でした。

凄い才能を持ち合わせているものの、「こういう人」という明確な表現はされていなかったように思います。


彼が「Dark side of the moon」の世界に行ってしまった根元的理由もハッキリと示してくれません
ロモラが言うように兄スタニスラフの死、かもしれませんし、ディアギレフとの確執、ロモラとの不和、戦争、踊り続けること(創作)へのストレス、また「そもそもそういう人で理由はない」のかもしれない。

あるいは狂っている「振り」をし続けていたのかも・・・

あくまで「伝説」であり、謎は謎のままとういことですかね。


でも二幕、ニジンスキーがまるでねじが回転していくが如くキリキリと締め付けられ追い詰められていく様は、

最初は観ていて辛かったあせる

今は「狂気一歩手前」のニジンスキーを演ずる東山さんを楽しみに観ていますがにひひ


狂気と正気、異常と正常、本性と理性、そして善と悪。

この芝居の中では全てが混沌と暗い世界の中に漂っていて、

そこがハードルが高くて、観るものを戸惑わせるようです。


荻田先生の世界は、一度突き抜けてしまうとその世界観に快感すら感じるのですが、

其処に至るまでの道程はなかなか大変べーっだ!

正解がない世界を想像力で補完して楽しむというのは、忍耐力のいることです。


あとこの芝居、観るんだったら両サイドよりも中央、それも中段~後方の方が良いと感じました。

照明や美術が真ん中に合わせて設定されているようで、それと奥行きが分からないと面白さ半減ですガーン



初日(前方下手側)には分からなかったのですが、今回は東山さん演ずるニジンスキーに痺れました音譜

プロローグの鬼気迫るダンスで、彼の世界観に浸ることができましたグッド!

「牧神の午後」とか「春の祭典」とか二幕の「戦争」のダンスとか・・・

私はダンスの素養はありませんが、何だか凄い「オーラ」にいかれてしまいましたニコニコ


好きな場面は、再演で変わった、一幕最後の方の糸操り人形的振付の場面。

ダンサーさん達の振付が激しくて凄すぎビックリマーク

あの場面は穴井豪さんと舞城のどかさんのダイナミックなダンスが印象的でした。

キャストが一列に並んで、手をプルプルと震わせる振付とかユニークだわなぁラブラブ!

私的、一番の見所です。



その他、思ったこと

「バーツラフ・ニジンスキー、世界に羽ばたく!!」の箇所の長澤風海さんの跳躍力DASH!

凄い・・・


安寿ミラさんのダンスには、色香があるよなぁラブラブ

目線の動きや表情が絶妙で、多人数で踊っていても自然に目が惹き付けられます。


スタニスラフ(和田泰右)さんが意味不明な振付しつつ、舞台上にウロウロする場面多し。

きっと全ての動きに意味があるのだろうけど、理解できないのがもどかしい・・・

それとあの袖の長いシャッツ、あれは精神病院の拘束衣の意味なんだろうなぁ・・・

あの発狂箇所も名場面です。


エピローグ、死後の世界はてなマークでニジンスキーと語るディアギレフさん(岡幸二郎)

ロモラが登場して下手に掃ける場面、一瞬悲しそうな表情するんだよなぁしょぼん

あの表情が堪らないや。


一幕最初の方のお腹を壊したニジンスキー何だかんだの場面だったかな?

下手側から長椅子に乗って耽美的に登場する穴井さんと加賀谷真聡さん・・・

若干笑い気味表情の加賀谷さんに、私もニヤニヤしながらガン見です目




遠野あすかさんについては・・・もう最高ですわドキドキ

不満なしです(まぁ歌は・・・低音域が難しそうだしなにひひ


二幕、白いドレスを着て、ディアギレフと対決→ニジンスキーとダンス、の場面。

ロモラのギリギリの状況の表情がもうすごいね音譜

圧倒的存在感と言いますか・・・バランス良く押し出し強いロモラさん。


初演に観た時に感じたのは、強く出れば出るほど、上滑りして舞台上で1人溶け込めないロモラでした。

やればやるほと「ヒステリー気味の嫌な女」になってしまって、そこが不満だったんですね。


でも今回の再演はそれを突き抜けて、「悲しさ」「愚かさ」から、自分でもどうしようもない激情を抱えて、もだえ苦しむロモラさんだったと思います。

ふと宝塚歌劇花組時代「マラケシュ紅の慕情」のイヴェットを連想してしまって・・・

まぁあれも荻田先生の演出だったな・・・という思い出。


フレンケルを一方的に圧しまくっても、今回は違和感なかったもんなぁ・・・

ちょっと不思議です。

あっそうだビックリマークフレンケルをピンタする場面、初日は「振り」だけでしたが、

だんだんと「本気」で叩いているようなえっ



フレンケル先生(佐野大樹)は・・・どこが変わったか分からない気がします。

だから、フレンケルを基本に他の出演者の「押し引き」を測っていますね。

それにしても佐野さんって土曜日のトークショーで司会してましたが、MC上手いですねぇ音譜

ジャニーズJr.の佐野瑞樹さんの弟さんだということを最近知りましたチョキ