赤樫山(727m)は大分かくれ名山のひとつで登山ルートは県道宇目・日之影線新木浦トンネル(草木薮峠・クサギヤブ峠)の落水側から尾根に取り付く。この尾根は新百姓山から北東に延びる大尾根で西山川と中岳川吐合に下りていて草木薮(クサギヤブ)峠・赤樫山・生木峠はこの尾根上にある。
いつも思うことだがネットや新聞で紹介されているルートで登るのは何も考えなくて良いのだがこれでは面白くない。私は歩いた所が道といつも思っているので手垢の付いたルートを歩いて何が面白いと臍を曲げてしまう。生木峠の堀割りまでの峠道は踏査済みなので今回は生木峠からアズキカブ・神事という峰を越えて赤樫山、下りはセリバ谷を下るルートを歩いて見ようと下見を兼ねて現地を訪ねた。
 暖かい秋の日セリバ谷右岸にあるNTTの無線中継塔前の広場に車を置く。赤樫山上空にはクマタカが飛翔しているのを視認できた。セリバ谷には砂防ダムが二つありそれぞれ作業道がある。今回は上流の砂防ダム(標高400m程)からセリバ谷に入谷して右・左沢の吐合まで歩いた。セリバ谷の両岸は杉の植林地となっていて水も少ない。
木浦地区は中岳川右岸沿いの木浦鉱山と左岸沿いの落水の二つの集落があり、鉱山が多いのは木浦鉱山で落水側には鉱山(坑口)がないと思われていたが「大分県木浦鉱山開発の起源を訪ねて」2004年3月19日 熊本地質学会誌という興味深い資料がありセリバ谷の上流部や神事やアズキカブ周辺にも坑口があると記されている。砂防ダムが出来たのは2009年、堰堤の上流は砂礫で埋め尽くされていた。

 

 

セリバ谷

吐合

砂防ダム 銘板

中岳川右岸 ダツガタ尾根

天神原と囲峠

     三椏の蕾

     概念図