平成総括


著作権も上手くかわして

まとめていただきましたー




ついに平成最後の日を迎えた。この30年間の移り変わりを〝替え歌〟でぶった切ってきたのが『替え歌メドレー』でおなじみのシンガー・ソングライター、嘉門タツオ(60)。平成の世を振り返っていこう。

 

 その年の出来事を替え歌で歌うようになったのは1992(平成4)年から。毎年30~40曲近い替え歌を披露しており、その総数はざっと1200曲近くにのぼる。

 「替え歌っていうのはキーワードがあって、それをどこまで元歌で韻を踏めるかで決まる。89(平成元)年の天安門事件は『アンパンマン』と合わせました」

 

 91(平成3)年の湾岸戦争では、唱歌『雨ふり』でこんな替え歌を作った。

 《イラククウェート戦争で フセイン狙って激しいな ブッシュブッシュ ブッシュブッシュ 湾岸岸》

 

 95(平成7)年に話題となったタイ米騒動は、ずばり『会いたい』。2000(平成12)年の土器の捏造事件は『赤道小町ドキッ!』、ヤマンバメークのブームは『ラ・バンバ』といった感じ。

 「やっぱり替え歌のテーマは人が多いですね。名前や出来事を聞けば、その人の顔が浮かぶのが面白いんですよ」

 

 08(平成20)年、ささやき女将で話題を集めた船場吉兆の不祥事は『静かな湖畔』がぴたりはまった。

 《お客の残した皿の上から もったいないからと客に出す 吉兆吉兆 吉兆吉兆吉兆》

 

 17(平成29)年の森友学園問題は『おさるのかごや』だった。

 《エーッサ、エーッサ、エサホイサッサ 森友籠池ホイサッサ オバハンこんにゃく無礼者 アッキー100万くれました 詐欺で逮捕だ ホイサッサ なんだかいつも胡散臭い》

 

 「替え歌で心がけてることは『下から見上げる視線』『弱い者いじめはしない』『傷つく人がいない』『人が死んだことは扱わない』ということ。権力に立ち向かうのもいいところですね」

 

 11(平成23)年に首相が菅直人氏から野田佳彦氏に変わったときは『どんぐりコロコロ』を生かした。

 《総理がコロコロ 何度目だ? 菅直人は頼りない ドジョウの野田ですこんにちは 民主の政権短命だ》

 『どんぐりコロコロ』は東京都知事選で小池百合子知事が誕生した16(平成28)年も替え歌で登場した。

 《女性都知事の誕生だ 小池に変わってさあ大変 給与は半分でオッケーよ 豊洲の闇を追求よ》

 

 「令和」の新元号もさっそく替え歌になる。

 「エリック・クラプトンの『いとしのレイラ』はまず浮かびましたね」

 で、ここは『蛍の光』で平成を見送ろう。

 《さよなら平成 ありがとう 「次は令和~令和~」》