昨年末一部開通した首都高新宿→池袋線のトンネルを初めて車で通った。なるほどこりゃ全線開通すれば便利だわい。そのためにここ数年の山手通り工事渋滞はひどく、まだ解消されてないけどそれはまぁ仕方ないか。池袋線は、ずっとトンネルなのだけれど、僕にとってトンネルは未来のキーワードだ。子どもの頃のかすかな記憶「タイムトンネル」や、あの頃のSFにょく地底都市が出て来たからだろう。数年前に東京湾アクアラインを初めて走った時もとても未来っぽかった。答はわかっているのだが「どこへ続いているのだろう?その先には何があるのだろう?」という感覚。地下鉄大江戸線も、どの駅も他の線より地下深いところにあり、しかも車両の造りが他の線の車両より一回り小さくて、いかにも「地下の深いところのトンネルを走ってマス!」というカンジが好感持てる。これまた数年前初めて福岡県大牟田市の石炭産業科学館に行った時、炭坑自体は10年も前に閉山されているにもかかわらず、そこに展示されていた有明海の奥深く蟻の巣のように張り巡らされ、今

はもう埋め立てられた何百キロの坑道の様子と、かつてその最先端に居た掘削車を見て「過去のモノなのに未来を感じる」という不思議な感覚にとらわれた。雪国の冒頭が印象に残るのは、いつの世も我々が「トンネルの向こうにある何か」に夢を抱いているからかもしれない。

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