ヤンバルテナガコガネ | カモノハシのタマゴ

ヤンバルテナガコガネ

コガネムシは金持ちだ!

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さて、今日はヤンバルテナガコガネについてです。


ヤンバルテナガコガネとは:コガネムシ科テナガコガネの一種。
沖縄本島北部にのみ生息する珍しい虫。天然記念物になっている。
ちなみに漢字で書くと山原手長黄金虫。


全長:本体は最大で約6cm。
だがその名の通り前脚が以上に長く6-8cmもあるという。
実は日本最大の甲虫で1983年に発見されカブトムシを抜いて日本最大となったという。
うーん・・・これは知りませんでした。
てっきりカブトムシが一番だと思っていたのに・・・


tenaga


幼虫時代は主に広葉樹の大木にあいた樹洞で過ごしている。
その中の腐植土が堆積したものを住処且つとして成長し、蛹化、羽化もその中に作った部屋で行われるという。
その為、大きな樹木が必要とされどうしても原生林の残ったヤンバルと呼ばれる沖縄本島北部でしか生息できないらしい。
つまり、環境破壊がすすんでしまうとさらにレアな存在になっていってしまうのだ。


この昆虫の1世代期間は約3-4年で数年かけて成虫になるのだとか。
また地表に姿を現すのは8月~9月にかけて、タイミングを逃し秋に羽化した成虫はそのまま蛹で過ごした室内で一年を過ごし、翌年の8月~9月にかけ出現し交尾産卵するという。
産卵する数も20個ぐらいで、さらに孵化率もそんなによろしくないらしい・・・
正直なところこの生活サイクルが絶滅に向けてのポイントになっている気もしますが・・・


発見された当時も希少な虫とされていて、ダム開発で設けられた明かりに飛んできた個体が偶然に木の枝に引っかかっているのを見つけたのが最初の発見だという。
このようにかなりのレアな昆虫なのでマニアには高値で取引されるらしい。
その為、生息地域自体に傷をつけるような密漁も行われ、生息地周辺の開発とも重なり絶滅が危惧されている。
現在でも採集は全面的に禁止され、繁殖プログラムによる個体数の回復も考えられているのだとか。


オイラの予想ではそろそろ本格的に日本産カブトムシと外国産カブトムシの混雑種が種として発生すると思っています。
生態系が壊れてしまうのは承知していますが、ヤンバルテナガコガネよりも巨大なヘラクレスやアトラスと混雑されたジャパニーズカブトムシが見てみたいです。



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