写真は銀杏寄せ植え。添え大文字。
写真の銀杏はこれで7年生です。
酒のつまみに、乙な味の銀杏を買い求めたものです。
何事があったものか、八百屋の親爺は上機嫌で1袋100円也の銀杏をおまけにもう2袋つけてくれました。
1袋に20個ほどの銀杏が入れてあるので、都合60個の「珍味」でありました。
「珍味」も過ぎては毒。
毎晩少しずつ炒って食べんものと、取り敢えず1袋を封筒に入れて「レンジでチン」
ところで、「レンジでチン」なる表現は嫌な言葉ですね。
「廉事で塵」の語感がつきまといます。
いやあ、如何に食に卑しい愚老とて、銀杏20個は多いですな。
炒った銀杏が冷めたら堅くなり、ニオイも復活するようで、急いで食べたのです。
20個も食べたら、もはや「珍味」どころじゃあ~りませんぜ。
残りの銀杏を他日に食べよう、なあんて浅はかな思案は取りやめて、40個は庭に撒いたのです。
以来すっかり銀杏のことは忘れていました。
生あるものは尊し、翌春に一斉に芽生えてきたのであります、
庭植えのままポチの掘り返す様を座視するのは不憫、急いで鉢に植えかえたのです。
と、ここまでは常識の範囲なのですが、三味線のバチ似の銀杏だけが佇立する光景は宜しからず。
樹間に大文字草を賑やかに3種類添え、ツルの点景を5羽並べたのです。
それより幾星霜、大文字草は年々小文字、ツルは飛び立ち残りは2羽。
孫のミイちゃんなどは「鳩ポッポ」と指差し称呼しておられます。
ハトならまだ我慢も致しますが、「サギ」だと言う孫もいて、愚弄を詐欺師扱い。
「♪芽が出てふくらんで、花は咲かねどジャンケンポイ」
駄句7句と愚歌1首。
起き抜けに一枚重ぬ秋時雨
衣替へ忘れしままに秋時雨
雨風混じり居酒屋の灯に秋時雨
秋霖の止み間もなくて火鉢に火
秋霖や御嶽山を避けて降れ
竹竿で叩いて落とす銀杏の実
銀杏黄葉(いちょうもみじ)小雨続きに散り初むる
外苑の銀杏並木に降る雨の秋霖と名付きて止む気配なし