写真は夏櫨(なつはぜ)。
ウルシ科のハゼとは異なり、こちらはツツジ科。
ツツジの花の華やかさはないけれど、花後に結実し、赤から黒へさりげなく姿を変える実は、意外にも食用になります。
写真左端の葉の上に果実が一個残っているのがお分かりでしょうか。
好きな人は果実酒を作り、ジャムにも作るのですが、よほど多くの実を集めないと、ジャム化は難しいですね。
我が家の夏ハゼは径30㎝の素焼き鉢に植えてあります。
今朝の撒水時にしみじみ見たのですが、紅葉でもしたかのような赤い葉はいいものですよ。
梅雨明けの、真夏の陽を一身に引き受けた紅葉は絵材にもなりそうです。
昔の人は、真夏の太陽の下に、ウルシ科の櫨(はぜ)にも負けない紅葉を愛でて、夏の櫨=夏櫨と名付けたのですね。
ツツジ科の木ゆえに、ウルシ科の櫨のように「かぶれる」心配もありません。
絵心のない拙老ではありますが、近く夏櫨の紅葉を描いてみようかなどと、不埒な計画を練っております。
駄句6句と愚歌1首。
夏櫨は梅雨明け直ぐに紅葉(もみじ)かな
夏櫨や実も葉も季節先取りぬ
真夏日に夏櫨の葉は紅葉(もみじ)なり
梅雨明けを夏櫨教へ紅葉けり
梅雨開けて夏櫨紅葉秋に遠し
夏櫨は癇癪起こし葉を赤め
梅雨明けをラジオ頻りに告げてをり夏櫨の葉は透かさず赤に