これも添削していて悩ましいことの一つです。
辞典などには、例えば次のように書かれています。
「越える」は、ある場所や地点、時期・障害などを過ぎて、その先や他へ行くこと。
(例) 国境を越える、峠を越える、柵を越える、障害を越える、難関を越える、
枠を越える、海を越える、死線を越える、冬を越える
「超える」は、数量や程度・限界を過ぎて、その先へ行くこと。
(例) 気温30度を超える、100万円を超える、期限を超える、予想を超える、
限度を超える、定員を超える、目標を超える、党派を超える、立場を超える
紛らわしいのは、実際に国の境界を「こえる」場合には「越える」ですが、愛が国境を「こえる」場合には「国境を超える愛」と書くのだそうです。後者の方は人種やその人の立場にこだわらないという比喩的表現だから、というのがその理由です。難しいですね。
それと、この使い分けを難しくしている理由の一つは、戦後の一時期(昭和28年~48年)、「超える」という意味の場合でも「超える」とは書かずに「越える」と書くように示されていたからだという専門家もいます。ですから、その当時の辞書を頼りにするとみんな「越える」が正しいということになるようです。
こんなことですから、この二つの混乱はしばらく続きそうですね。