☆★☆顎関節症を自宅で簡単に治す方法☆★☆

関節症には顎の周りの筋肉の痛み、顎の関節の痛み、口が開きにくいという3つの症状があります。口を開けた時に顎がカクッと鳴るだけでは治療の対象にはなりませんが、音がガクガクと大きく鳴るようであれば治療が必要になってきます。

 

 

☆★☆口を開けると顎の筋肉が痛い時の治し方☆★☆

原因は口を開けたり、閉じたりするための筋肉のこわばりや疲労によって、痛みとして現れます。いわゆる筋肉痛の状態です。口を開けたり閉じたりする筋肉や周囲のマッサージを行うことによって筋肉の痛みを和らげます。顎関節につながる筋肉はこめかみにある側頭筋(そくとうきん)、頬にある咬筋(こうきん)、頬の内側にある内側翼突筋(ないそくよくとつきん)、外側翼突筋(がいそくよくとつきん)です。その他に頭や肩や首につながっている筋肉が多くあります。これらをマサージすることによって筋肉の痛みが軽減します。60秒間1日3回程度、痛くないように行います。特に血行が良い、お風呂に入っている時が最適です。時間のない方は少しの時間でも毎日続けることが重要です。

 

<咬筋や側頭筋のマッサージを行う>

咬筋は頬に手を当て食いしばると力が入る筋肉です。また、側頭筋はこめかみに手を当て食いしばると力が入る筋肉です。この2つの筋肉は噛む筋肉の中でも大きい筋肉です。よくマッサージをして筋肉のこわばりを取るようにしてください。場所がわかりにくい方はこめかみや頬を全体的にもみほぐしても大丈夫です。

 

<外側翼突筋や内側翼突筋のマッサージは難しい>

外側翼突筋や内側翼突筋は頬の内側にある筋肉です。この筋肉を自分でマッサージするのは難しい部分になります。無理に行う必要はありません。

 

<首や肩に繋がる筋肉のマッサージを行う>

首や肩には顎関節は直接つながっていませんが、多くの筋肉が顎の骨につながっています。マッサージすることによって顎への負担を軽くします。

 

<顎の下の筋肉のマッサージを行う>

顎の下には顎の骨から首にかけて大きく広がる筋肉や舌に繋がる筋肉があります。顎の下をマッサージすることによって口の周りの筋肉のこわばりを改善します。

 

<顎のストレッチを行う>

ゆっくりと顎を大きく開け顎の周りの筋肉を伸ばすようにします。顎関節症のガイドラインでは口を大きく開けた時に最大が40mm以上で痛みがないことが正常で、35mm以上であれば多少の痛みであれば経過観察とされています。お風呂に入っている時や体が温まっている時に顎関節のストレッチを行い、40mmを目標に大きく開けるように筋肉や関節を伸ばしてみてください。

 

ポイント:顎関節周辺の筋肉のマッサージは整体やカイロプラクティックでも行われています。特に肩や首にかけてのマッサージは歯医者では行われることが少ないため、顎関節治療を行っている整体などのマッサージがおすすめです。

 

☆★☆口を開けると顎の関節が痛い時の治し方☆★☆

口を開けるだけで痛い、物を噛むと痛いという状態は顎関節が捻挫を起こしている状態です。顎の関節には骨や軟骨靭帯などがあります。これらが何らかの刺激によって捻挫を起こし、痛みとして現れます。

 

<痛みが強い時には痛み止めで対応>

顎関節は食事や話すときに必ず使う関節です。我慢できる程度の痛みであればいいのですが、痛みが強くて食事も取れないという場合には痛み止めで対応します。痛みは顎関節の炎症によって起こります。そのため非ステロイド性消炎鎮痛剤のロキソニンやボルタレンなどで炎症を抑えながら痛みを抑えます。

ロキソニンS 第一三共ヘルスケア:メーカー説明 https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/package_insert/pdf/loxonin-s_1.pdf

 

<痛くない程度に顎のストレッチを行う>

強い痛みが引いてきたら、顎のストレッチを行っていきます。顎のストレッチは出来るだけ温めながら行った方が痛みが少なく、動きも良くなります。薬により炎症による痛みが軽減したところで、今度は関節周辺の血流を改善させます。歯医者では赤外線レーザーを当て、体の内部の血流を回復させますが、自宅では風呂などで体を温めながら行います。また、漢方薬によって血流の循環を改善する方法もあります。

ツムラ漢方葛根湯エキス顆粒 24包 ツムラ:メーカー説明 http://www.tsumura.co.jp/products/ippan/005/index_s.html

 

☆★☆口が開きにくい方の治し方☆★☆

<顎のストレッチを行う>

顎関節には関節円板と言って頭の骨と顎の骨の間に軟骨があります。この軟骨の動きが悪くなると顎を動かすたびにカクカクと音がなります。関節円板はずれるだけの時もあれば、ずれたまま元に戻らなくなってしまうこともあり、その時に口が開きにくくなります。顎関節や関節円板は人工関節がないため、関節円板がずれてしまったとしてもその状態で使っていかなければなりません。開口訓練は関節円板がずれた状態でも口を開けられるようにトレーニングする方法です。顎を前に出して「アイーン」の形にして口を開け閉めします。顎が前に出た状態で運動させることによって徐々に口を開けるようにしていきます。もう一つは両方の人差し指と中指を下の歯の前歯に掛けて前に引っ張りながら力をかけていきます。20秒間1日10回程度、痛くないように行います。特に血行が良い、お風呂に入っている時が最適です。

 

歯医者の治療との違い : 歯医者ではマニュピレーションと言います。専門医が患者の顎をゆっくりと押し下げながら顎が動く範囲を広げていきます。

 

☆★☆顎関節症の自宅で行う治し方と歯医者で行う治療の違い☆★☆

顎関節症は多くの場合歯医者で行う治療は自宅でも行うことができます。まずは自分で治してみてからでも歯医者に行くのは遅くはありません。

 

☆★☆顎関節症を悪化させないための日常生活での注意事項☆★☆

<意識的に口を動かすようにする>

顎の動く範囲を広げるために意識的に口を動かすようにします。痛みが強い時には安静が必要ですが、それ以外は話したり、ガムを噛んだりできるだけ顎を動かすようにします。

 

<うつぶせで寝ない>

うつぶせで寝ると常に顎に負担がかかってしまいます。仰向けで寝て、できるだけ枕も低いものにして、食いしばりも防止するようにします。

 

<頬杖をつかない>

頬杖は顎関節を強く圧迫してしまいます。また、携帯電話を首で抑えたり、肩や首に負担がかかる態勢もできるだけ控えるようにします。

 

<リラックスして過ごす>

ストレスや精神的な落ち込みは顎関節症を悪化させることがあります。顎関節症は精神的なものからくる場合もあります。ストレスをためずリラックスして生活することによって顎関節症の改善が認められます。

 

※ 顎関節症は残念ながらこれで完璧に治ったということはありません。症状を見極めながら顎の関節を使っていくしかありません。もっとも有効なのは日常生活の過ごし方で、顎の関節に負担をかけないようにしておくことで自然治癒や再発を防ぐことができます。