歯医者さんの豆知識:歯の中にある白い斑点ってなに?本当に白い歯になるためには! | デンタルケア神谷町の独り言 φ(.. ) Deep breathing of dental care Kamiyacho

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2012年7月よりスタートしました当院ブログ!!これからも歯科の豆知識から雑学!!スタッフの小言などジャンルを問わず気まぐれに記載していきますのでどうぞよろしくお願いします(^ ^)/

“美しい歯”といえば、色や形、歯並びを挙げる方が多いですよね。ですが、それ以外にも歯の見た目に関するものでは「ホワイトスポット」というものがあります。聞きなれない単語かと思いますが、これは歯の一部が白くなってしまう状態のことを指し、「石灰化不全」とも呼ばれています。あまり話題にはなりませんが、実は自分の歯の中に白い塊があることを気にしている人は多く、そういえば見たことがある、と思い当たる人もいるはずです。特に痛みなどを感じないため放置している場合がほとんどかと思いますが、中には虫歯や色素沈着なのでは……と不安に感じてしまうこともあるでしょう。では、ホワイトスポットとは一体何でしょうか?白い色の原因はエナメル質の石灰化不全!歯の表面を覆っているエナメル質は、透明感を持った物質になります。永久歯のエナメル質が形成されるのは8歳前後。この時期にさまざまな影響を受けて歯の成長が一時的に阻害されてしまうと、生えてきた永久歯の表面に凹凸や穴があったり、欠けていたり、飴色や白濁に変色したり、という形で表れてしまうのです。ホワイトスポットはこの中でも症状が軽い部類と言えます。石灰化不全には、次のような事象が影響を与えると言われています。◎栄養不足 ◎高熱を伴う、肺炎などの疾病 ◎外傷 ◎フッ素濃度の高い飲食物の過剰摂取(フッ素濃度の高い地域の水道水など) ◎永久歯の虫歯、乳歯の虫歯 の炎症 ◎遺伝性のもの そのほかにも、歯磨きが行き届いていないためにホワイトスポットができてしまうケースもあります。歯の表面に残っているプラークが生み出す酸は、エナメル質に影響し脱灰(歯の表面からミネラル分が溶け出す現象)させてしまいます。ミネラル分が溶け出した歯は、白く濁り光沢を失ってしまいます。これは虫歯の初期状態と考えられますが、この程度であれば歯を削ることなく治療が可能でしょう。しかし、放置していると白く濁った状態から悪化し、表面に穴が空くような虫歯へと育ってしまいます。そうでなくとも、ホワイトスポットの部分はエナメル質の構造がもろく、虫歯になりやすいと言われています。成長した歯に急 に現れてしまったホワイトスポットはもちろんですが、幼少期からあるホワイトスポットがある場合でも、歯磨きや毎日のお手入れはとても重要なのです。

【ホワイトスポットを治療することはできる?】

ホワイトスポットが気になって仕方ない場合に、これを治療でなくすことはできるのでしょうか?初期の虫歯の場合には、歯科医院でクリーニングやフッ素塗布をしてもらうことにより改善される可能性があります。ただし、即効性のある治療ではないので継続的なメインテナンスが必要となるでしょう。どうしてもホワイトスポットを目立たなくしたいという場合には、以下のような方法を試してみるといいでしょう。

 

【ホワイトスポットにコー ティング剤を塗布する】

結婚式など、一時的にホワイトスポットを目立たなくしたいような場合に有効なのが、歯の表面に白いコーティング剤を塗布する方法です。歯医者さんに行かなくとも、市販薬でも対処することができますが、歯医者さんで使用するコーティング剤のほうが効果も持続すると言われています。

 

【ホワイトスポットを削る】

ホワイトスポットを削ることで消失させる方法もあります。ごくわずかに研磨して目立たなくさせたり、歯全体を薄く削ってセラミックの人工歯を接着したり、程度によって試みる方法が変わってきます。ただし、処置自体が健康応対を回復させるような「治療」ではないため、保険が適用されない場合もあります。

 

【MIペースト】

軽度の石灰化不全症であれば、MIペーストを毎日ホワイトスポットに塗布することで改善できます。MIペーストとは、酸性に傾いた口腔内を中和する作用と、再石灰化を助ける作用を持ったものです。治療が数か月に及ぶため即効性がなく、牛乳アレルギーの場合にはMIペーストは使用できません。
 

【ホワイトニングで、歯全体を白くする】

一部分だけ白く目立ってしまっているため、ホワイトニングで全体を白くすることでホワイトスポットを馴染ませて分かりにくくすることができます。ホワイトスポットの大きさや濃さによっては逆に目立ってしまう場合もあるため、歯科医にホワイトスポットの色味に近づけることが可能かどうか相談してみましょう。ホワイトスポットの部分に特殊な液状樹脂を浸透させてミネラル溶出を防止する方法です。エナメル質を強化し、周囲の健康なエナメル質と色を馴染ませる効果があり歯を削らずに治療できるのですが、最新技術のため施術可能な歯科医が少なく、エナメル質形成不全症には使用できないという難点があります。
 

【一度、歯医者さんに行って見てもらいましょう!】

歯の中に白い斑点があるという場合、それが虫歯なのかホワイトスポットなのかは素人目には判断できません。昔からあるからと言って放置せずに、歯科医に相談しましょう。虫歯でないのであれば放置してもいいですし、審美的に気になるようであれば、上記で説明したような治療法を検討して みるといいでしょう。