帽子とメガネを取ったレナちゃんの顔が、
忘れられなくて家に帰っても思い出していた。


今日思ったけどレナちゃんは、かわいいのもあるけど性格がすごく僕の好きなタイプで、
僕はもう恋してるのかもしれない……。



でも、なんか会ったばっかりだし、“好き”だなんて言えないな……。



いつものように僕はノートに自分の気持ちをありのままに書いた。
日曜日はグタグタと過ごして月曜日になった。

会社に行って定時に終わるよう残業にならないように、
急いで仕事を終わらせて帰ろうとした。すると同僚のケンジが、



「そんなに急いでどこいくんだ~?」


「どこって家に帰るんだよ。」


「聞いたぜ~!おやっさんに~。」



おやっさんって言ったら居酒屋のおやっさんしかいないな。



「なに聞いたんだ?」


「レンが、スタイルがいいべっぴんさんを連れてきたってさ。誰なんだよ~?彼女でもできたか!?」


「彼女じゃないけど……。」


「そっか~。今度あわせろよ。おやっさんが絶賛してたぜ~。」


「まぁ、そのうちな!」


「がんばれよ!」


「おう!ありがと!」



ケンジにそう言われると急いで家に帰った。



家に着いていつもの用意をして公園のベンチに向かって、
いつものベンチに座ってレナちゃんにメールを送った。
するとレナちゃんも、もうすぐ行くって返事が返ってきた。



僕はやっぱり、レイちゃんが好きなんだ……。



早く会いたいし、話したい……。



ジョギングの格好で、いつものようにレナちゃんが現れて、
一緒に歌って笑って話して2時間を過ごした。


そして、帰り際にレナちゃんが、



「あと、ここに入れるのも今日を合わせて9日になっちゃったね~。なんだか、寂しいな……。」


「…うん。」



2週間もあるじゃんとか言ってた自分が懐かしい。
今の僕にとっては、レナちゃんがいる時間は、もう9日しかない。



「それに、少し忙しくなってきて、金曜日の夜まで会えないんだ……。」


「てことは、次に会えるのは4日後か……。」


「で、でもね。金曜日の他に、日曜日は1日空いてるから、もし……、もし、レンくんが空いてたら遊ぼうよ!」


「もちろんだよ!」


「思い出たくさん作ろっ。」


「そうだね!いろんなプラン考えておくよ。多少人がいるとこでもいい?」


「うん!レンくんとなら、どこでもいいよ。」


「わかった。考えておくね。」


話しながら家の前について、お互いに手を振って家に帰った。



これから4日間、レナちゃんに会えないのか……。



それに、あと今日合わせて9日間しかいないのか……。



すごく残念に思いながら、僕はノートに思いを書いていた。

金曜日までの4日間は、ものすごく長いと思った……。

公園のベンチでギターを弾いてみるけど、なんだかつまらなくて……。

もしかしたら……、

レイちゃんが着てくれるかもしれないと思いながら、

なるべく遅くまでギターを弾いたり、本を読んだりして待っていた……。


メールのやりとりは何回かしたけど、
口下手な僕はどんなことをメールしていいのかもわからず、あまりメールができなかった。

金曜日になったら残り5日間しかない。



気持ちを伝えたい!



そう思うようになり始めた。



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