週末の午後に二人の女性によるトーク・イヴェントに出かけてきました~~👣
東京バレエ団所属のというよりも日本バレエ界の名花と言っても言い過ぎない上野水香さん。

そしてバレエにも精通している漫画家の桜沢エリカさん。

この二人が何故にトーク対談を?

 

昨年の4月30日に惜しまれてお亡くなりになったインプレサリオの佐々木忠次さん追悼企画の一つでした。

日本のバレエ界は勿論のこと有名オペラ団体の招聘など、多くの舞台芸術シーンでご活躍された方でした。

今日はそんな上野さんからの佐々木氏との関わりやご自身のバレエ・ダンサーとしての心構えなど、あのアルト・ヴォイスの低音のお声で実直に優和に話してくれました。

 

とくにダンサーとして踊りたい「ボレロ」、、それには佐々木氏率いる東京バレエ団に移ることが大きな要素。

そしてビデオ・オーディションをモーリス・ベジャール氏に送ったところ、許可が出て晴れて「ボレロ」を踊れることに。

この作品はベジャール氏が認めるダンサーだけが躍ることを許されていた作品、当時本当に嬉しかったと述べていました。

映画「愛と哀しみのボレロ」の最初と最後の方で踊るジョルジュ・ドンやシルヴィ・ギエムで有名だけど、今日は同じ音源だったので

ギエムの引退直前のものと水香さんのを一緒にVTRで流す、面白い企画を作ってくれました。

結構型の合間の繋ぎの時間の間にそれぞれの個性が感じられて面白かった。


赤い円卓の上で一人踊る「メロディ」と周りを群舞する「リズム」と呼ばれる男たち。

初期の頃はちゃちなシャツを纏っていたようだが、佐々木氏が三宅一生氏に相談したところ、裸の姿こそ一番美しいのではないかとのアイディアを貰い、今のスタイルに落ち着いたと語っていた。

 

 

 

 

 

そして約2時間の間、今までの体験や実際の踊る時の心構えやポイントなどを実直に語られているのが印象的でした。
いつも手の動きと顔の動きが一緒であることが大切、日本人は足が開いてないとモナコでよく聞かされたように、足に関しては小さい頃にしないと力説されていた。

上体は大人になっても出来るけど足さばきはやっぱり小さい頃からの鍛錬が必要らしい。

 

姫の顔にするにはどうしたら?という質問には、鼻の上にご飯粒を載せている感じで、、。

顔に立体感を出すべく斜め角度を生かす。

太りやすいタイプなので本番前では当然食事管理はしています、、お客様の前に出る者として当たり前ですよねぇ・・

ピンとくる話実感しえない話など、、、いろいろ参加者の質問にも

丁寧に答える姿が好感が持てた。

ウラジーミル・マラーホフとの共演VTRをみる。

小柄の彼のどこに持ち上げる力があるのか、、そういえばマラーホフは何故か大きなバレリーナとの共演が多いよなぁ。

個人的にはヌレエフ版の「ドンキホーテ」が好きだとか。

吾輩もオディール/オデットよりはキトリや今度演じるニキヤの方のが感情移入できそうな感じです。

 

 

 

 

主に桜沢さんんが聞き手役で上野さんが答える役。

司会進行は追分日出子さん、、佐々木忠次氏の評伝をまとめられた著書「孤独な祝祭」を書かれた方です。

結構注文の多いファクトがあるなかで素晴らしい進行をされていたと思う。

そして何よりもお二人の協力的な姿勢が素晴らしかった。

終わった後のまるで撮影会のような長時間の間も、プロらしい対応をされていたことが参加者として嬉しかった。

 

 

図々しくも吾輩がトップバッターとして最初の撮影を行う。

桜沢さんは意識的にカメラの左上に視線を置くらしい。

上野さんはしっかりとカメラ視線を下さる。

其々の感覚なのでしょう。

この写真は2番目に撮った写真です。

最初のがやや硬かったので「笑ってくださ~い‥」と声を掛けたら表情を作ってくれました。(笑)

吾輩マジで最近図々しくなっていますなぁ、、。

因みに最初の写真がこれです。

 

 

 

ねぇ~違うでしょう、、。天下の売れっ子二人に指図するなんて。

・・・・今回は改めて佐々木忠次氏の多大の業績を再確認したのでした。バレエだけでなく名門オペラ団体を日本に紹介して、かつ日本のバレエを世界に押し出してゆくダイナミックな仕事ぶり。
「世界バレエ・フェスティバル」などは多くの観客を動員し、大きな楽しみにもなっている。

本当に巨星を失ってしまったのだと残念に思います。

 

 

 

上野水香さんがニキヤを演じて踊る「ラ・バヤデール」。

6・30、7・1,7・2の東京文化会館。

 

私も一番好きな作品かも、、二人の悲恋の話も、影の王国のコールド・バレエ(群舞)やセットなどの仕掛けなど、、。

頑張ってへそくりを取り壊して観に行くしかないなぁ・・

何はともあれ素敵な週末の時間を作って下さった二人に、スタッフの方々に感謝致します。

漫画に関して門外漢の為に桜沢さんへの記述がなくて申し訳ありません。

ただ上野さんからいろいろ引き出した話術とバレエへの知識は素晴らしく、それがあればこそのトーク・ショーでした。