午後から病院外来の為ノンビリ時間調整の午前。
ゆったりと散歩を終えた後自宅でPCと向かい合う・・
日曜日の午後に家人と渋谷で散策中にSEALSのデモ行進
と遭遇する。
昨年の夏に国会前抗議集会に参加していた時に多くの若者
と知り合ったけど、相変わらずの明るく溌剌とした姿が
とてもいい。
いつの時代も若者が先駆者となって時代の闇雲を振り払う
存在である。
日曜日は傍観者でしかなかったけど、そんな普通の感覚で
集会やデモ行進に参加する姿勢を今後も大切にしていって
欲しいものである。
この間楽器演奏会に足を運んだ際に聞き覚えのある楽曲が
演奏されていた。
再々のアンコールのその最後に披露された『若者たち』と
いう楽曲だった。
演奏者にとっても思い入れのある作品だったようだが、この日
来館者の風貌からいっても世代感覚から合致する作品だ。
この日の演奏会はとても落ち着いた雰囲気をみせ、フライン
グ気味のブラボーや拍手も無くしっかりと演奏が終了し余韻
が消えるまで待ってからの拍手が起きていた。
休日の日の演奏会らしい落ち着いた世代の来館者に相応し
い穏やかな鑑賞スタイルだった。
ただ最後の最後この「若者たち」がフルートと伴奏ギターで
館内に流れだしたら、その音色と共にあちらこちらで歌詞を
歌う歌声が流れて来たのだ。
クラシック鑑賞者は比較的に他ジャンルの音楽愛好者よりも
神経質というかノイズ的な雑音を忌み嫌う感覚がある。
ある種カラオケ感覚で演奏に合わせてハミング歌唱の情景を
非とする声が出るのではないかと最初は思った。
しかし演奏がそのまま進んで行くうちに何とも言えない感動が
わたしの胸中を満たす様になって来た。
歌声は最初は少なく徐々に人数を増やし始めていた。
ステージでは渾身の力で予定外の多くのアンコールに応えよ
うと、演奏者はステージに立っている。
演奏者にとっては思入れのある作品だった。
聴衆にとっても恐らく若く多感な時期に触れ合ったドラマで
あり歌でもあったろう。
そんな想いが自然発生的に口ずさむ歌となってあちらこちら
から歌声になったのだろう。
私も徐々に大きくなる歌声に当時を思い出し、また目前で
最後の力を振り絞って演奏するソリストの姿を見て、気持ちの
高ぶるのを禁じ得なかった、、。
惜しむらくはフル・バージョンでは無く短縮バージョンだった
こと、、もし3番までの演奏だったら最後は場内大合唱の
演唱になったのではないだろうか・・
そんな情景を見てみたかった気もしたが、最後に大人しく
進んでいたコンサートに観衆の気持ちの発露が現れたのだ。
何とも言えない素敵な閉じ方になったのでした。
小さな子供だった頃は三人男兄弟の末っ子で育った。
なにからなにまで兄たちが主導権を持つ時代だった。
音楽もTVチャンネルも受け身の生活で(笑)
その分年齢以上にマセルというか同学年よりは早熟だったか
もしれない。
この「若者たち」というドラマも小学生だった私には難しい
内容だったけど、不思議とドラマに流れる製作者や俳優等の
姿に襟を正して見るが如くの熱い想いが伝わっていたようだ。
サユリストという言葉があるがそういう点で言うと、私は多分
コマキストだったかもしれない。
佐藤オリエ、夏圭子、小川真由美、樫山文枝、、、その時代を
投影する女優さんらが出演していたが、その後に映画化され
た時に栗原小巻が出演していたのです。
山本圭と栗原小巻が共演している姿にオマセな小学生は胸
キュンとしてしまったらしい・・
また山本圭も格好良かったのだよね、、あの真摯な眼差しや
社会正義を語るその言葉使い、、。
後で兄たちから言葉の翻訳をして貰ってはいたが。(笑)
この間の寄せ植えの鉢にヒアシンスの花が咲き始めました。
これが今日の図・・
ついでにサボテンも新しい土を入れ替えました。
白い砂石をサボテンに掻けてしまい、、。
熊童子も何とか生き返りそうで。
入院した時から読み始めた小説がやっと今週に読み終えた。
高橋和巳の『邪宗門』。
文庫本でも上下巻1200ページの長編小説。
何十年ぶりの再読でした。
全共闘世代にとっては忘れられない作家である。
京大助教授の傍ら作家としてあの時代を生きた、40歳を
迎えずに亡くなられた方でした。
大本教をある種モデルとして描きつつ戦前の弾圧のなか
生き残り、やがて抑圧のなか武装蜂起して破滅への道を
進んで行く過程を描く昭和の精神史。
ふ~む今は亡き週刊誌「朝日ジャーナル」で連載されていた
この大河小説。
改めて多くの思いが去来する小説だった。
関係ない話だがこの本を購入した大江戸線・中井駅前の
伊野尾書店は今でも鋏を使ったカバー折りをしてくれる。
こんな風習が昨今は無くなっているだけに嬉しい。
商人の子ゆえ大店舗やAMAZONでの購入を良しとしない私
には尚更ありがたいことである。
取次経由と少々時間は掛かるが待つ時間も一つの楽しみと
して感じていたい。
ではそろそろ病院行の準備をしようかなぁ。
やっぱりこの歌はザ・ブロード・サイド・フォーで聴かないと
しっくりこないなぁ・・
それは森山直太朗でも同じこと。
このドラマが一昨年に新しく放送されていたことも知らない
わたしであった。
勿論冒頭の演奏会で流れて来た歌声もブロード・サイド・
フォーの歌にリスペクトされたものだった。